というわけで前回のAirPods Pro 2のレビューに続き、今回はようやくこちらをレビューしていこうと思います!
そう、『iPhone 14 Pro Max』です!!
毎年のことながら今年も9月に発表・発売されたわけですが、一昨年12 Pro Maxをレビューしてから昨年の13は見送り、2年ぶりとなった今回は13よりは大きな変更があったため、Apple信者代表としてしっかりと使用してレビューしようということで、購入することにしました。
円安の影響もありそのお値段なんと
164,800円(税込)
※Apple公式のSIMフリー版での最下スペックでの価格。
と、最新のM2 MacBook Airとほぼ同額という、いくらApple信者だからといって購入を躊躇しないわけにいかない価格でしたが、それでも「買いたい!」と思わせてくれるのが我らがAppleなわけですw
2021年9月発売のiPhone 12 Pro Maxは129,580円でその頃より2世代新しくなり、その時の為替が1ドル105円程度ということなので、大幅な値上げというわけではなく、完全にただの円安の影響が一番なんですけどね。
今年はそんな円安の影響が大きく購入を控えた人も多いかもしれないので、この記事を読んで一緒に買った気になりつつ、まぁ見送って正解だったかなと思っていただければと思いますw
という感じで、毎度ながら冗談を交えつつ見ていきましょう!
目次
iPhone 14 Pro Max レビュー
外観
それでは早速開封から。
12の時はまだ外装フィルムがありましたが、フィルムがない仕様なのもすっかり定着してしまいましたよね。
最近はこの開封テープだけが売られていて、一度開封されたApple製品をさも未開封かのように偽装して中古買取店に持ち込むという新手の詐欺が流行っているんだとか…。
色んな悪いことを考える人がいるもんですねぇ〜、どうせすぐにバレるのに。。
そんなテープを開けて、ほぼ隙間がないんじゃないかというくらい精密に作られた蓋を真上に持ち上げると本体のお目見えです!
おおおおお〜〜!!
やっぱり何度やってもこの瞬間が一番テンションが上がりますね。
ご覧の通り今回はiPad mini 6と同じ系統であるパープルを選びました。
正式なカラー名称としては「ディープパープル」という往年のロックバンドを彷彿とさせる名前となっていて、名前の通りiPad miniのパープルよりも深い紫となっています。
※同じ照明下での色比較はこんな感じ。iPhoneの方に若干手の影が…。
ProとPro Maxともにカラー展開は同じで、ディープパープルの他にスペースブラック、シルバー、ゴールドがあります。
去年まではブルー推しな感じで、13 Proの時はシエラブルーやブラックもグラファイトという明るいカラーだったのが、今年はクールな印象の方にブランディングしているという感じでしょうか。(シルバーとゴールドは共通)
まぁ12 Proの時は同じ青系でもパシフィックブルーという深めでクールな青だったため、2年周期で明るい色と暗い色を新色の主軸として追加しているのかもしれません。
そうかと思えば無印のiPhone 14と今年新登場した14 Plusでは明るめなパープルやブルーが採用されているので、単純に今後はProが高級路線、無印がカジュアル路線というようにしていきたいのかなとも推察できます。
その通り値段も高級ですしねw(無印も充分高いけど)
そんな高級なiPhone 14 Pro Maxの本体下部に伸びている白いベロを持ち上げて早速箱から取り出しちゃいましょう。
ここの仕様は以前から変わりませんね。
本体以外の同梱品はいつも通り簡易的な説明書と充電ケーブルの2つで、説明書の中にはSIMピンとリンゴシールも入っています。
そして充電ケーブルを見ても分かる通り、今年も残念ながら充電コネクタとなるLightning端子が変更されることはありませんでした。
海外(EU)の規制もあり、いよいよ来年のiPhone15ではUSB-Cになるのではないかというのが濃厚と言われていますけど、どうなりますかね?(ついでに音量ボタン等の物理ボタンもなくなるかもなんて噂も…)
ちなみに、iPhoneの充電アダプターが同梱されなくなってから随分と経ちますが、皆さんアダプターってどうしてますか?
アダプターが付属していた最後の機種であるiPhone 11シリーズではiPadに付属するものと同じApple純正の20Wアダプターが入っていましたよね。
純正が良い人はこれでも良いですし、iPadを持っている方はそのアダプターと併用しても構いませんが、もし新たに購入する必要があるという人は例えば下記Anker等の20W以上のUSB-Cに対応したアダプターを使うと急速充電が可能で充電時間を大幅に短縮できるのでおすすめです。
もちろん古いiPhone用の5Wアダプターや百均等に売られている社外製の同等品でも充電は出来るものの、18W以上のアダプターを利用しないと急速充電が利用できず、フル充電までにかなり時間がかかってしまいますので。
まぁiPhone 12からは背面でのMagSafe充電に対応し、充電の選択肢も増えたため有線にこだわる必要もなくなりましたが、それでも充電時間で考えるとUSB-C to Lightning接続による18W以上のアダプターを用いた急速充電が一番早いので、毎日寝る時に充電をするみたいな癖がない人はそういったことも想定して選ぶのが良いと思います。
と、充電端子の話から少し脱線してしまいましたが、さっさと画面保護の紙を剥がして新しくなった本体をじっくり見てみましょう。
まぁ13から考えるとこれと言って大きな変化はないんですけどねw
ほんの少しのサイズの差ではあるものの、メインカメラは更に大きく出っ張りました。
その他細かいサイドボタンやSIMトレイの位置なんかも13 Pro Maxと比較すると微妙に位置が変わっているため、以前のケースは一切使えないというアクセサリメーカー泣かせな仕様です。
iPhone 12 Pro Maxは実機が手元のあるので、参考にしたい人がいるか分かりませんが、一応比較しておきましょう。
見て分かる通り12は13よりもメインカメラが小さいので、比較すると余計に差が目立ちますよね。
こちらもボタン位置等の違いはあるものの、大きな差があるわけではなく、外観的な最大の違いはやはりメインカメラと後からも紹介するフロントカメラのノッチ(ダイナミックアイランド)部分でしょう。
その他細かなサイズ等を数値で見ると以下の通りで、実は全体のサイズも微妙に小さくなっていながら厚みは増して重くなっていることが分かります。
14・13・12 Pro Max 技術仕様比較
iPhone 14 Pro Max | iPhone 13 Pro Max | iPhone 12 Pro Max | |
サイズ:幅×高さ×厚さ(mm) | 77.6 × 160.7 × 7.85 | 78.1 × 160.8 × 7.65 | 78.1 × 160.8 × 7.4 |
重量(g) | 240 | 238 | 226 |
ディスプレイ(インチ) | 6.7 | 6.7 | 6.7 |
解像度(ppi) | 2,796 x 1,290、460 | 2,778 x 1,284、458 | 2,778 x 1,284、458 |
120Hz ProMotionテクノロジー | ○ | ○ | × |
チップ | A16 Bionic | A15 Bionic | A14 Bionic |
Bluetooth | 5.3 | 5.0 | 5.0 |
とは言え体感できるような差ではないですし、ほぼ誤差の範疇ですけどね。
上記以外にもカメラ性能が大きく進化していますが、細かいことはまた後ほど紹介するので、外観でのレビューは以上にしたいと思います。
性能
続いて、ここからは進化したiPhone 14 Pro Maxの性能について見ていきましょう。(主に13 Proからのアップグレードした点でまとめます)
まずは先程の比較表にも記載した通り、毎度恒例の内蔵チップセットがA16 Bionicチップになったというのがあります。
ただ、字面だけで見ると前作のA15 Bionicチップと同じで6コアCPUに5コアGPU、そして16コアNeural Engineと特に変わってないんですよね。
だからと言ってパワーアップしていないということではなく、今回はGPUにおいてメモリ帯域幅が50%広くなったことで複雑なグラフィックをより滑らかに表示できるようになり、尚且つ消費電力は20%削減されたという進化となっています。
純粋な比較ではないもののGeekbench 5を使ってiPhone 13と同じA15 Bionicチップの載ったiPad mini 6と性能を比較してみると以下の通りでした。
※左がA16搭載のiPhone 14 Pro Max、右がA15搭載のiPad mini 6。
iPad miniだと少し性能が落ちてて、Geekbenchでの平均値を見るとiPhone 13 Pro(Max含む)で1710というスコアだそうで、それでもiPhone 14 ProのA16 Bionicチップの方が明らかに性能が高いことが分かります。
もちろんGPU比較となるMetal Scoreでもその差は歴然です。
まぁ同じチップセットが載っていてもiPhone 13とiPad mini 6でこれだけ数値が違うんだから、チップセットのみで差が出るわけではないというのも明白ですけどね。
特にメモリの違いが大きくて、iPhoneは13も14もProシリーズでは6GBメモリのところ、iPad mini 6は4GBメモリなので、その差が結果に大きく影響しているんだと思われます。
ちなみに今年3月に発売されたiPad Air 5では8GBのメモリを積んでMacにも搭載されるM1というチップセットを搭載していますが、シングルコアのみに限れば今回のA16の方が高い結果なのは少し驚きました。
※こちらはiPad Air 5のGeekbenchの測定値です。
そんな感じで、表面的な数字はそこまで変わってないものの、中身はちゃんとアップグレードされたチップセットですが、iPadはMシリーズチップへの移行とその進化が著しいのに対して、Aシリーズはいよいよ頭打ちな感じで、今後どうなっていくのか気になるところです。
そう感じたもう1つの理由に、ここ最近iPhoneシリーズではProと無印で同じチップセットを搭載してきたのに14ではProのみA16になり、無印やPlusでは13と同じA15のままだったということもあるんですよね。
まぁ以前iPhone 8からiPhone Xになる際もそうだったのでそこまで気にすることではないですし、スマホでやることや出来ることのスペックとしては結構前から必要十分で、チップセットに関してはこれ以上を目指してもあまり大きな意味もないため、進化が鈍化してしまうのは仕方ないかなとも思いますけど。
そんなこともあってかiPhone 14 Proでも目玉の進化としては48MPとなったメインカメラが大きく取り扱われています。
もちろんこれを活かしてストレスなく処理できるのは先程のチップセットのおかげなのでカメラだけというわけではないですけど、今回のiPhone 14 Proシリーズはこのために買うという性能の1つになっていることは間違いありません。
専門的なことを紐解いていくと逆に分かりづらいかもしれないので特徴だけ端的にまとめると、メインの広角カメラにおいて13では1200万画素だったのが4800万画素で撮影できるようになり、さらに暗所性能が最大2倍向上しています。
その4800万画素での撮影はProRAW機能をオンにすることで撮れるようになるわけですが、同じくProRAWで撮影したiPhone 12 Pro Maxの1200万画素と比較すると以下の通りです。(撮影後Photoshopの自動補正で現像)
※左が14、右が12。(以下比較の際はこの並びです)
明るい風景写真だとキレイさに差がないように感じますが、やはり14の方が4倍大きく撮れているので、拡大してみるとその差は歴然ですよね。
※上の画像の湖の部分を拡大した画像です。
また、通常時の撮影(ProRAWではない)でも暗所での撮影だと下記ような感じで、12との比較なので余計にというのもあるかもしれませんが、かなりパワーアップしていることが分かります。
※明るく写っていますが、街灯のない真っ暗な路地でナイトモードにて撮影しています。
カメラ性能で言うとそれ以外にも光学2倍ズームにも対応したため、デジタルズームではなく1200万画素でのズーム撮影、また、ポートレートモードやタイムラプスでも高い解像度で近い距離の撮影が可能となりました。
それもこれもメインカメラのセンサーサイズが65%も大きくなったことが今回の進化の一番のポイントと言えそうです。
性能面でのその他の進化にはディスプレイ関連のアップグレードがあり、13Proと同じProMotionディスプレイを搭載し、120Hzのリフレッシュレートであることに加え、ピーク輝度がHDR時に1600nit、さらに屋外では2000nitにパワーアップし、画面の明るさと見やすさが大きく向上しました。(標準時に1000nitなのは変わらず、以前はHDR時のピーク輝度が1200nit)
またリフレッシュレートも13では最低レートが10Hzだったのが1Hzになったことで常時表示にも対応し、これまでになかった新機能を実現しています。
ちなみに13を見送った僕としては待望の120Hzで、普段の操作ではほとんど違いを感じられないものの、やはり対応しているゲームではこれまで体感したことのないヌルヌル感で、感動しちゃいました!
やっぱり特に早く動かした時の映像の残像感が薄いのが最大の特徴という感じですかね。一度知ってしまうと60Hzに戻った時の違和感が凄いです。。
そういったところが性能面で進化したポイントとなります。
新機能
そして、この流れでここからは14から搭載された新機能についても更に掘り下げて紹介しようと思います。
Dynamic Island
まずはなんと言ってもこの新しくなったフロントカメラ部分の「Dynamic Island」(ダイナミックアイランド)から!(こちらはProシリーズのみ)
以前までは上側のフレームと一体になっていて「ノッチ」と呼ばれており、12から13はその幅が少し縮小したりと地味な変化だったのが、今回はその名の通り、浮島のごとく独立した形になりました。
上記画像の状態が最小で、右にカメラと左にいくつかのセンサーが仕込まれており、当たり前ですがこの部分はディスプレイではありません。
近年他のスマホではフロントカメラのみが画面にポツンとあるパンチホールタイプのデザインが多く採用されているような気がしますが、やはりiPhoneは他とは一味違ったデザインにしているところがさすがです。
しかもただのカメラとセンサー部分という感じで終わらせず、Dynamic Islandなんて名前まで付けて通知やバックグラウンドアプリケーションの動作等を表示させることでディスプレイに上手く溶け込ませていますからね。
こんな感じでデザインとアニメーションを組み合わせることで、本当にこのDynamic Islandが動いているみたいでしょ?
まぁバックグラウンドで利用するアプリってかなり限られているので、このおかげで画期的に便利になるってわけではないですが、デザイン性を保ったまま表示領域を広くするという発想力が際立つAppleの凄さを改めて思い知らされる新機能だと思いました。
人によってはいちいち動くのが目障りって人もいるだろうから一概に良いとは言い難いかもしれませんけどねw
あとはゲームとかやる場合にもちろんこの部分は隠れてしまうので、それが気になるという人も一定数いるのかなと。
以前のノッチでも隠れてはいたので同じと言えば同じだし、個人的には全然気にならない派です。
もしこれが気になってゲームに集中できないという人は、早いとこiPadに移行することをおすすめします。
なお、パッと見はカプセル型(海外ではPill-shapedという通称)のDynamic Islandですが、実はよく見ると右のTrueDepthカメラ部分と左のセンサー部分の間には隙間があり、本体を横にするとこの部分が「i」の形になっていることが分かります。
狙ってやっているのか偶然なのかは変わりませんが普段はその隙間に黒を表示してあえて繋がっているように見せているというのも興味深いです。
常時表示
次に、同じくディスプレイ関連の新機能として前項でも軽く触れた「常時表示」について。(こちらもProのみ)
なんと14Proからはスリープボタンを押してもこのように完全に真っ暗にはならず、常時表示用の少し暗いロック画面が常に表示できるようになったんです。
今まではちょっと時間を確認したい時に画面をワンタップして画面表示させていたのが、その必要がなく、デジタル時計変わりになるのは地味に嬉しい新機能と言えるんじゃないでしょうか。
そんな常時表示からスリープ解除させると壁紙の色も変わり明るく表示されるという仕様になっています。(壁紙の色が変わるのは対応している壁紙のみです)
さらにこのロック画面にはいくつかウィジェットも配置できるようになったため、天気やその日の予定、他のデバイスのバッテリー表示等、iPhoneを開くことなく確認できますからね。(裏を返せばそれらの情報を第3者にも見られてしまうということですが)
この常時表示機能は元々Apple Watch 6から実装された機能で、今回はそれがiPhoneにも導入されたという感じです。
またそれに合わせてiOS16ではロック画面のカスタマイズができるようになり、常時表示の価値がさらに高まったことは間違いないでしょう。
ちなみに常時表示中は薄っすらとは言え24時間ディスプレイがつきっぱなしの状態になるので電池の持ちが気になると思いますが、チップセットの省電力、バッテリー容量の向上により、使い方にもよるものの丸1日は余裕で持つため、特に常時表示させているから電池がグングン減っていくということはありませんでした。(購入したてだからというのもあると思います)
逆に、以前までのiPhoneもバッテリー持ちは大体丸1日くらいだったのが、14 Pro Maxでは常時表示をオフにすると2日くらい持つようになったので、そういう意味で言えば常時表示が凄く電池をくっているとも言えますが、1日以上充電できない環境に行くことの方が機会として少なく、個人的には2日間電池が持って欲しいというシチュエーションはないため、常時表示オンで運用し、寝る時に充電するというサイクルはこれまで通りで今のところ特に不便を感じていません。
もし電池の持ちを最優先させたい人は設定アプリの「画面表示と明るさ」メニューの「常に画面オン」をオフにすれば常時表示をオフにできるので、それで運用してみてください。
しかもこの常時表示もただつきっぱなしというわけでもなく、Appleのページにもある通り画面を伏せて置いた時やポケットの中、さらにはアラームや睡眠スケジュールを学習して寝ている間も適宜オフになっているので、個人的にはただただ便利な新機能だと思っています。
引用元:https://support.apple.com/ja-jp/HT213435
また、オフにする場合も完全にオフにするだけでなく、壁紙のみや通知のみ等、細かくカスタマイズできるのもAppleらしい気の利いた仕様になっているなと感じました。
衝突事故検出
そしてもう1つ、こちらは無印もProも両対応の新機能として「衝突事故検出」という機能が実装されました。
その名の通り激しい衝突を検知した際に自動で119番通報がされるという仕組みで、操作を出来ない持ち主に変わって救急要請ができ、もし応答ができない場合でもAppleの自動音声により救急隊へ操作ができない旨が伝えられ、GPSからおおよその場所が伝えられるということです。
またヘルスケアアプリの「メディカルID」に緊急連絡先を登録しておけば事故に遭った際にメッセージが送信され、ロック画面にメディカルIDのスライダーが表示され、ロックを解除しなくてもアレルギーや病状、医療メモ等にアクセスが可能になります。
この機能は最新のApple Watch 8でも採用されていて、Appleが人命救助にも力を入れていることが分かる新機能だなと思いました。
なお、この機能はデフォルトでオンになっていて、もちろんオフにもできますが、海外ではジェットコースターでの誤作動通報が一時期話題なったりして、その後アップデートで改善されたという経緯があります。
日本ではそのような誤作動通報の報告は今のところ聞かないので、アプデで解消されたのか、海外のジェットコースターの衝撃が日本の比じゃないのか定かではないですが、もし不安な場合は機内モードにしていればこの機能は動作しなくなるようなので、覚えておくと役に立つ時があるかもしれません。(設定自体をオフにしたい場合は「設定」から「緊急SOS」へ入り、「激しい衝突事故発生後に電話」をオフにします)
アクションモード
続いて、前項でも紹介したカメラのアップグレードと共に追加された新機能が「アクションモード」です。(こちらは無印・Pro両対応)
見た目や数値性能は13からそこまで大きく変わってないように思いますが、メインカメラの超広角カメラのレンズが5枚構成に進化していたり、このアクションモードも13以前では使うことが出来ないので、カメラ性能の進化のおかげであることが分かります。
そんなアクションモードは背面に3つあるカメラのうち(無印は2つ)、超広角カメラを使った強力な手ぶれ補正でAppleが言うには「もちろん、ジンバルはいりません」とのこと。
長らくジンバルを愛用している身としては聞き捨てなりませんw
ちなみにジンバルのことをよく知らないという方は是非こちらをお読みください。
要はスマホを固定し水平・垂直軸を常に一定にしてくれる機器なんですが、iPhone14のアクションモードはそれを内部処理でやってくれるんですって!
そんなアクションモードを使うには、カメラアプリを起動し、ビデオ撮影に切り替えた際に表示される「アクションモードボタン」をオンにするだけ。
フラッシュボタンの隣にあるこの人が走っているようなボタンですね。
オンにするとカメラが超広角カメラに切り替わるため、画角も倍率も変わります。
つまりは超広角カメラの画角を拡大した状態で撮影し、その分の余白を動かすことで手ぶれ補正をするという一般的な電子式手ぶれ補正と同じ原理を使いながら、それが超広角レンズのおかげで一般的なカメラより更に広く余白を取れるために、かなり激しい動きまで補正できるというわけです。
そんなことを言われたら試してみないわけにはいかないということで、早速12と比較してみたのがこちら。
分かってはいたけど、これは凄いですね!
ジンバルを持ってるから分かるけどほんとにジンバル使って撮ってるみたいです!!
あと14の方はメインカメラのセンサーシフト(光学式手ぶれ補正)が第2世代になったことと、ビデオモードにはデフォルトで「手ぶれ補正(拡張)」のオプションがオンになっているため、アクションモードを切っていてもかなり補正が効いているのが分かります。
このセンサーシフト式での手ぶれ補正は12のメインカメラでも効いているはずなんですけど、やはり電子式の手ぶれ補正の方が映像ごと動かすので強いってことですね。
また、どちらもメインカメラ(12の方は正確に言うと広角カメラ)にセンサーシフトが搭載されているため、アクションモード時の比較では12の方もあえて同じ超広角カメラで撮影してセンサーシフトが効かないようにしたのですが、それでも揺れが酷いということはないので、ビデオモード時には昔から搭載されている電子式の手ぶれ補正は常に効いているということなんでしょう。(この手ぶれ補正はオフにできません)
14ではそこにさらに拡張となる手ぶれ補正が効いているのと第2世代のセンサーシフトによって通常のビデオモードでもかなり滑らかな映像を実現しているというわけです。
なお、そんな14では少しでも暗いところでアクションモードをオンにすると下記の通り「もっと明るさが必要です」というアラートが出ます。
基本的には明るい場所での撮影が前提とされているのですが、暗いままだと画質に影響があるようで、それを改善するためにはカメラ設定の「ビデオ撮影」項目内に「アクションモード(低照度)」という機能があるので、それをオンにしておくと映像が優先になり、その分アクションモードでの手ぶれ補正が減るようになっています。
なので暗い場所でアクションモードを使う場合はここをオンにしておきましょう。(オンにした場合も「明るさが必要です」というアラートが消えるわけではありません)
ちなみにこの「手ぶれ補正が減る」っていうのは超広角カメラの拡大比率が浅くなるという意味で、画角が広くなる分多く光を取り込めるってことみたいですが、オンにしてしまうと明るい場所でのアクションモードの効きも減ってしまうので必要な時にオンにするのが良いと思いました。(実際に撮り比べてもそこまで差があるわけではありませんでしたけど)
Photonic Engine
そんなカメラ繋がりで新搭載された「Photonic Engine」についても。(こちらも無印・Pro両対応)
Appleイベントでは少し小難しい説明がされていましたが、簡単にいうと今まで以上に画像がキレイに処理される技術のことで、特に暗いところ(中〜低照度)での撮影に効果を発揮する機能になっています。
暗いところでの撮影と言えばこれまでもiPhone 12のProシリーズから搭載された「ナイトモード」がありましたが、今回のPhotonic Engineでは夜のような暗さだけでなく中照度でも効果を発揮するのが新しく、実際に中照度の環境で撮り比べてみるとその違いは歴然でした。
※左が14、右が12。(ブログ用に画像サイズを圧縮しているため少し差が分かりづらいです)
カメラ自体の性能も変わっているのでどの表現においてPhotonic Engineが効いているのが定かではありませんけど、14の方が色表現が豊かですよね。
イルミネーションのLEDなんかも12の方は白っぽく光って写っているのが、14の方では肉眼で見たのと同じように黄色く再現されていますし。
また前項でも載せたナイトモードを用いた夜間での撮影にもPhotonic Engineが影響しているようで、14の方が暗いところがより暗く表現されて立体感があるように写るのが特徴な気がします。
まぁセンサーサイズも変わってるし、処理能力も上がってたり、色々な要素が絡み合っての進化ではありますが、どうしてもノイズが出がちな暗い場所でキレイに撮れるのは嬉しいですよね。
そういったところが今回目玉の新機能で、それ以外にもシネマティックモードで最大4K HDRの30fpsでの撮影が可能になったり、撮影の際のTrue Toneフラッシュが強化されていたり、フロントカメラに初めてオートフォーカス機能が採用されたりと、全体的にカメラ関連の新機能が満載なのが今回のiPhone14シリーズの特徴と言えるでしょう。
パソコンと違って処理の重たい作業はほとんどしないと思うので、これ以上チップやメモリの性能を良くしてもあまり実感できないし、どうしても誰もが分かりやすいところへ注力してしまいますよね。
個人的にもう性能としては完成してると思うので、あとは電池がめちゃくちゃ持つとか、充電がめちゃくちゃ早いとか、USB-C端子になるとか、そういうところが更に進化して欲しいなと思いますけど、それだと革新的とは言えないし、毎年新たに買ってもらうことを考えると誰もが驚く新機能を搭載するっていうのは難しいんだと思います。
とは言え来年以降はとうとうUSB-Cが現実になるかもしれないし、サイドボタンがなくなってタッチセンサー式になるなんて噂もあるし、そういった物理的な進化も、システム的な進化もまだまだ楽しみにさせてくれるのが我らがAppleですw
使用感
そんな進化を遂げたiPhone 14 Pro Maxを使い始めて早3ヶ月。気になる使用感は…
相変わらず素晴らしいです!
実は前回、iPhone XSから12 Pro Maxにした時はサイズが大きくなりすぎて慣れないとか、5GもMagSafe充電もそこまで便利な実感値がないし、わざわざPro Maxを選ぶ理由なんてないと冗談交じりに紹介していたんですが、そんな僕がなぜまた懲りずに14をPro Maxにしたかと言うと
Pro Maxは慣れるとクセになる
からです。
これはほんと使ってみて分かったことなんですが、一度大きいのに慣れてしまうとiPhone XSのサイズですらモノ足りないし、ウェブブラウンジグにしても動画を観るにしてもゲームをやるにしても、何をやるにも画面が大きいというのは圧倒的に便利なんですよね。
相変わらず片手で画面の端に親指は届かないし、そういった操作感の微妙な大変さはあるものの、それが気にならなくなるくらい画面が大きいことでの優位性が勝つというのが2年使って分かった僕の結論です!w
iPad Air 5のレビューの時も「大は小を兼ねる」なんて言いましたが、iPhoneでも同じだと思ってしまった程で、現にiPhone 13では世間で待望なんて言われたminiサイズが販売されましたが売れ行きはそこまででもなく、14ではminiサイズがなくなった代わりにPlusというPro Maxと全く同じサイズの無印バージョンが発売になっていて、実際に電車で使っている人もよく見かけるし、世間にも大きいサイズが求められているんじゃないかなと。
もちろん使い方によるので、重いのは間違いないし片手操作は出来ないので、そういった部分を重視したい人には合いませんけどね。
それ以外だとやはり先程も書いた常時表示が単純に便利です。
Apple Watchをしてるクセにこの時期だと長袖を着てることが多く時計が袖から出てないので、チラっと時計を確認するのにデスクに置いてあるiPhoneが常に表示されているというのはかなり便利に感じました。いちいち画面をワンタップする必要もありませんしね。
あとの使用感はこれまで通りで、電池の持ちも気にならないし、新iPhoneだからというより新しいiOS16での新機能で便利なものは沢山ありますが、14のみでの優位性ではないので、そこはまた機会があれば別でまとめようかなと。
逆に重さや操作性以外にイマイチなところがないかというと1つだけあって、それはカメラ機能でのマクロ撮影の自動切り替えです。
これ実はiPhone 13の時から言われていることで、被写体に近づいて至近距離で撮影する場合、対応したレンズでないとピントが合わないということが起きるのですが、iPhoneの場合はそういった場合にメインカメラから超広角カメラに切り替えることでマクロ撮影を可能にしていて、非常に便利ではあるものの、そのせいである特定の距離の場合にカメラが切り替わり続けるという現象が起きてしまいます。
分かりやすく言えばどちらのカメラで撮れば良いかiPhoneが迷ってしまうという感じですね。
困るのはカメラの位置が微妙に違うせいで撮りたい被写体の画角が変わってしまってメインのカメラで狙っていた画が撮る瞬間にズレてしまうのが地味にストレスです。
まぁ普段使いする分にはそこまで気にならないかもしれませんが、個人的にブログ用等で物撮りをする機会が多いから余計に気になってしまうんだと思います。
しかも上のGIF動画でも多少分かるように、画角が変わるだけならまだ良いものの、メインカメラと超広角カメラって色味も微妙に違うので、連続した写真を撮るのに向いてなさすぎるんですよ。
カメラ性能が良くなった弊害がこんな形で出てしまうなんて、Appleも想定していなかったんでしょうか…。
ちなみにこちら解決策がちゃんとあって、カメラ設定の一番下にある「マクロ撮影コントロール」をオンにすることでカメラ画面にチューリップマークのマクロボタンが表示されるため、それをタップしてオフにすることでマクロカメラに切り替わらずメインカメラに固定できるので、先程の問題を解決できます。
僕はこの機能を使ってマクロをあえて切って基本メインカメラで撮影するようにして、メインカメラではどうしても寄りきれない(ピントが合わない)時のみマクロ撮影で撮るというように使うことで問題を解決できました。
気になることをあえて挙げるとすればこのくらいですかね。
保護フィルムとケースについて
さて、ここまで外観や機能について語ってきましたが、少し話題を変えて毎度恒例の保護フィルムやケースについても触れておきましょう。
いつもならフィルムやケースも開封から貼り付けまで紹介していくところですが、今回は珍しくiPhone本体をレビューする前にフィルムとケースを提供いただいて先にレビューしていたので、気になる方はこちらをお読みいただくということにさせてもらえればなと。
いつもは1つしか紹介できないケースを4つも試していますので!
ちなみに実はこの後もいくつかのケースを試していてそちらも個別でレビュー予定なので、書いたらまた追記しにきます。
追記:その後OtterBoxのMagSafe対応ケースも購入レビューしました!気になる方はこちらも是非。
再追記:さらにその後再びTORRASさんよりMagSafe対応のケースを提供いただいたのでレビューしました!
あとは上記記事で紹介しなかったものとしてメインカメラのレンズ保護フィルムはここで紹介させてもらえればと思います。
これもいつもならNIMASOのを使うところ、発売当時にはまだ売ってなかったため、今回は良く分からないノーブランドの怪しげなやつを購入しちゃいました。
箱に書いてあるフォントからして怪しいw
でも中身は意外としっかりしてて、フィルムも2枚入りです。
でもなぜか取り付け前のお掃除ツールは3つずつ入っているという謎仕様ww
ま、四の五の言わずに取り付けていきます。
フィルム無しと比べて0.3mmだけ厚みが増えるんだそうです。
※左がフィルムなし、右があり。
カメラのレンズ部分に気泡が入ってしまうことはありませんでしたが、本体に接地する部分には所々気泡が入ってしまっていて、しばらくしたらなくなるかなと思ったんですが、今もこのままです。
まぁ使うのに困るわけではないので良いですけど、見た目的は少しダサいので、気にする方はお気をつけください。
それ以外の品質については、透明度も気にならないし、3ヶ月使って外れてしまうようなこともないし、特に問題ありません。
それでいて僕は999円(税込)で購入したので、1枚500円だと思えば悪くないコスパだと思いました。
※当時購入したものが販売終了してしまったので別のリンクと差し替えています。似ていますが全く同じではないためご注意ください。
さいごに
というわけで今回も長々と語ってきましたが、これでiPhone 14 Pro Maxのことをバッチリ理解いただけたのではないでしょうか!
iPhone 12 Pro Maxの時はネタ感満載で最終的にはiPhone 11を買いましょうなんてことを書いていましたが、今回はそんなことはありません。
是非一度Pro Maxを使ってみてください!!
でもそんなiPhone 14 Pro Maxは最初にも書いた通り164,800円。Macが買えるじゃんとか思うとなかなか手が出ないと思います。
なので少しでも安くという人は今回から新たにラインナップされたiPhone 14 Plusはどうでしょう?
Plusを含む無印シリーズではDynamic Islandや120HzのProMotionディスプレイ、常時表示やマクロ撮影はできませんが、Pro Maxとサイズは全く同じなので、画面の大きさの使いやすさと便利さを体感いただけるはずですので。
まぁそれでも134,800円もするんですけど…w
そういった値段のこともあるので、さすがに今現在iPhone 12や13といった機種を使っている人に激推し出来る程ではないものの、今日までiPhone 8やXを大事に使ってきたという人は、そろそろバッテリーの最大容量も70%台になっていたり、画面にヒビが入ったまま使っていたりする人もいるかもしれないので、そんな方にはここで替えておいて損はないということをお伝えできればと思います!
とは言え難しいのは、今年は稀に見る円安の影響で価格が高騰してしまっていて、これが来年120円台に戻ったりすると、あと1年待った方が安く新しい機種が買える可能性があるので、本当にそうなるかも神のみぞ知ることですが、そこに望みを託すという選択肢もなくはないのかなと。
そんなこと言ってるといつまで経っても新しい機種が買えないんですけどね…w
なので、どちらにせよそろそろ替えようと思っていた人は迷わず買ってしまっても後悔はしませんから大丈夫です!
あともう1つ、逆にあと1年待たない後押しをするなら、長年Apple製品を愛用してきたからこそ分かることとして、もし来年端子がLightningから USB-Cに変わり、サイドの物理ボタンがなくなるなんていう大幅なモデルチェンジがあった場合、その第1世代目となる機種は大体不具合が見つかったりするので、僕はいつもなるべく第2世代目以降を狙うようにしているというのもあります。
これはApple製品あるあるなので、あと2年以上待てるなら良いですけど、待ててあと1年なら今買ってしまった方が機種としてかなり安定はしているという点でおすすめです。
もちろんそんな大幅なモデルチェンジが行われない可能性も大いにあるので、確実ではありませんけどねw
最終判断は皆さん自身ですので、この記事が検討いただく材料となれば幸いです。
そんな感じで長きに渡ってお届けしてきたiPhone 14 Pro Maxのレビューは以上となります!
今後も関連のアクセサリや機能についてまた投稿していきますので、サイトのお気に入り登録またはTwitterをフォローしてお待ちください。
それでは、また次回もお楽しみに!!