
去年1年何の音沙汰もなかったiPadシリーズが2024年5月7日に待望の新製品発表があり、5月15日にM4 iPad Pro 11インチ(第5世代)・13インチ(第7世代)と共にM2 iPad Air 11インチ(第6世代)・13インチ(第1世代)がリリースされました!
これまでiPad Airは第3世代から第5世代まで手に入れてレビューしてきたので、今回も迷ったんですが…

結局ポチってしまいました!!w
購入したモデルは『11インチ M2 iPad Air WiFiモデル(128GB)のブルー』ですね。
タイトルも含め一応これまでの世代を汲んだ表記をしたものの、実は今シリーズからは第⚪︎世代という表記はなくなり、正確には「iPad Pro (M4)」「iPad Air (M2)」という搭載されたチップセット(SoC)によって識別されるようになったのも新たな変更点の1つだったり、前モデルまでは10.9インチと細かいディスプレイサイズ表記となっていたのが、四捨五入されて11インチとなる等、新たなシリーズのスタートとなっているのも個人的には興味深い変化だと感じています。
とは言え製品ページにも下記のような注釈がある通りサイズが大きくなったわけではなく、あくまで表記が変わっただけですけどね。

※iPad Airは11インチが正確には10.86インチ、13インチの方は12.9インチであるという注意書きが入っています。
これだけ見ると逆に以前のモデルや無印のiPadと比べて新しいAirの画面が小さくなってしまったと勘違いしてしまいそうですが、これらの注釈にさらに注釈が入っていて、Proの11インチを除いて、その他の11インチと10.9インチは全て同じ10.86インチとのことなので、ご安心いただいて大丈夫です。

そんな2年ぶりのモデルチェンジとなったiPad Airが前モデルからどのような進化を遂げたのか、今回も最後までお付き合いください!
目次
M2 iPad Airのラインナップ
開封レビューをしていく前に一度Airのラインナップをおさらいしておきましょう。
まず一番大きな変化としては、先程も触れた通りこれまで11インチ(以前まで10.9インチ表記)のみだったディスプレイサイズが、13インチモデルも発売となったことです。

今まで大きなサイズのiPadを手に入れるには12.9インチのiPad Proしか選択肢がありませんでしたが、それだとどうしてもかなり高額になってしまっていたのが、ディスプレイサイズだけ大きくなって欲しかった人からすると待望の13インチモデルの登場ではないかなと思います。
特に僕の周りの音楽関係者の間では譜面をiPadで管理するというミュージシャンが増えていたのですが、やはり11インチではA3サイズの譜面を見開きで見るには小さすぎるから12.9インチが必須なものの、それだとProを選ぶしかなく「ただ譜面を表示させるだけなのにProはねぇ…」という声をよく聞いていたので、そういった皆さんには大朗報ですよね。
カラーは4色展開で、前モデルと比べるとピンクがなくなり、全体的に淡いカラーリングとなりました。

後でも比較しますが、どちらかというと第4世代の時の色味に戻ったような印象です。
容量についても64GBと256GBという2モデルしかなかったところから、今回は下が128GBから256GB・512GB・1TBという4モデルになったのは嬉しい進化と言えるのではないでしょうか。

筆者の場合iPadではイラストを描くかゲームしかしないので64GBで充分だと思っていたのですが、最近のゲームは容量も大きいので、何気にイラスト系のアプリ4〜5個とFPSゲームを2〜3個入れると結構いっぱいいっぱいでしたからね。
まずはそういったラインナップから選ぶということを頭に入れて先へ進みます。
11インチ iPad Air (M2) レビュー
外観
ビニールフィルムのない箱を開けるといつものごとく薄紙に包まれた本体が顔を出すので、早速本体の外観からチェックしていきましょう!


これまで何台ものiPad Airを見てきたから分かりますが、筐体はこれまでのiPad Air 4や5とほぼ一緒ですね。






技術仕様を確認してもサイズは全く同じで、Air5と比べると重さが1gだけM2 Airの方が重くなっています。(Air5のWi-Fi+Cellularモデルは同じ462gです)
サイズ比較
M2 iPad Air | iPad Air 5 | iPad Air 4 | |
高さ | 247.6 mm | 247.6 mm | 247.6 mm |
幅 | 178.5 mm | 178.5 mm | 178.5 mm |
厚さ | 6.1 mm | 6.1 mm | 6.1 mm |
重量 | 462 g | 461 g | 458 g |
※全て11インチ(旧モデルは10.9インチ)での比較。
サイズが同じだとケースの使い回しができるという利点があるので、近い世代からの乗り換えの人はAir4以降であれば同じケースを使えるということも覚えておいてください。
実際にAir5と並べてみてもこのような感じで、違いを探す方が難しいかもしれません。






※色の濃い方がAir5。
逆に分かりやすく変わった部分でいうと、以前までiPhoneと同じように縦向き時の上部にフロントカメラが搭載されていたのが、MacBookと同じように横向き時の上部に変更となりました。

※画像ではノッチのように見えますが、こちらは保護フィルムを貼っているせいです。
また、カメラに合わせてマイク位置も変更になっていて、フロントカメラの右側にマイク穴が確認できます。

これまでは本体の側面に穴がある形でマイクが搭載されていましたが、横向きの場合はApple Pencilのマグネットと充電の仕組みのせいで同じようにはできなかったのかもしれません。

※上がM2 Airで下がAir5。前モデルでは開いていたマイク穴が塞がれています。
こういった仕様の場合、各社保護フィルムにマイク穴を開けなくてはいけないアクセサリーガイドラインとなるため、完全な全画面保護フィルムにできないのが個人的には少し残念だと思いました。
iPhoneの上スピーカーみたくフチに穴を開ける仕様じゃダメだったのかしら??

※上部の切り欠き部分がiPhoneのスピーカーです。
これから発売される保護フィルムは問題ないと思いますが、このマイク部分を覆う保護フィルムを貼ってしまうとFaceTime等の通話時に音声入力が遮られる可能性もあるため、フィルムを購入の際には形状を確認の上お買い求めください。(初稿時現在ではまだ見つけられていませんが、今後マイク部分のみに穴が開いた全画面に近いフィルムが発売されると思います)
前回モデルチェンジした無印モデルと言われるiPad 第10世代からこのカメラとマイク位置が採用されて今回はAirもProもこのようになったため、iPadではこの先全シリーズでこの仕様がデフォルトになるのかもしれませんね。
その他で外観に関することでいうと、淡いカラーリングになったと伝えた今回のブルー。個人的には以前のAir4のスカイブルーにそっくりだと感じました。

※こちらは以前の比較画像。(左がAir4で右がAir5)

※こちらは今回の比較画像。(左がAir5で右がM2 Air)
実機が手元にないので並べての比較ができませんが、ほぼ同じに見えますよね。(もしかして使いまわしてる?w)
ここ最近はどのデバイスもリリースの度に色が微妙に変わっていますが、色が変わると新しくなった感も増しますため、そういったマーケティング戦略のためにあえて毎回変えているのかもしれません。
あと、付属品はこれまでと変わらず20WアダプターとUSB-Cケーブルが付属していますが、ケーブルは近年のMacに付属のものと同様編み込み式のデザインのものに変更になりました。


以前のものは経年劣化や保管状況によって白い粉が出たり被覆が破れたりしていたので、地味に嬉しいアップデートです。
また、簡易なユーザーガイドは健在なものの、今回からとうとうAppleロゴのシールが付属しなくなったという変更点も。

確かに使ったことはなかったので無駄といえば無駄だったのかもしれませんが、なくなると寂しいものがありますね。
そんな変化もあった外観や付属品に関しては以上です!
性能比較
見た目での違いを把握したところで、ここからは中身の部分へ注目していきましょう。
大きなアップグレードとしては毎回どの製品でも共通とも言えるチップセットがM1からM2になったことです。

CPUは8コアとM1と変わらないものの、クロック数は増していますし、GPUは8コアから9コアにコア数が増えたことで処理能力はしっかりとパワーアップしています。
試しにGeekbench 6にてベンチマークを測定してみると以下の通りでした。
まずはCPUベンチマークから。


※上がM2 Air、下がAir5。
シングル性能はそこまで伸びていませんが、マルチ性能ではおよそ15%程伸びているのが分かります。
続いてGPU。


こちらは物理的にコア数が増えていることもあり25%の増加と性能の伸びが顕著ですね。
これらの数値はAppleイベントで語られていたものとも完全に一致しています。

つまりこれまでもよりも映像系の処理を伴う動画視聴やビデオ通話、映像編集やゲームといった部分において前モデルよりも余裕を持った処理ができるということです。
ただ、その違いを肌で感じられるかというとなかなか難しく、iPadで映像編集をする人にとっては書き出しスピード等において多少体感できるかもしれないというくらいで、個人的にはゲームでの利用が多いですが、FPSゲームにおいてはその違いは特に感じられませんでした。(近年でいうとCall of Duty:Warzone Mobileでの所感です)

とは言え、やはりゲームによっても違うようで、人気ゲームの「原神」ではM1のAir5だとカクついていたのが、M2 Airで改善されたと言っている人もいたり、設定にもよるでしょうけど、性能が伸びていることに間違いはないので、現在使っているチップセットがM1以下で操作やプレイにストレスを感じているようであれば購入を検討しても良いと思います。
なお、このM2チップについて一点、発売後に話題になったこととして、最初に公表されていたGPUのコア数(10コア)より実際のコア数(9コア)が少なかったことがあとから分かり、その後Appleからはオフィシャルの声明がないまま公式サイトのみこっそりと変更されるということがあり、一部ユーザーから問題視する声が挙がっています。
ここに長々書いても情報が煩雑になるだけなので、僕の見解については以下のポストとツリーをご参照ください。
端的に言えば、「伝えていた通りの能力が出ていることは間違いないから気にしなくて良いけど、気持ち悪いよな〜」って話ですw
ちなみにそのサイレント修正の後、Apple関連の情報をまとめる海外サイト「9To5Mac」を通じてAppleの広報担当者は
M2 iPad Airのパフォーマンスに関する主張はすべて正確であり、9コアのGPUに基づいています。
引用元 – https://9to5mac.com/2024/06/03/apple-says-m2-ipad-air-performance-claims-are-accurate-despite-gpu-mix-up/
と伝えているそうです。
結果としては僕の見解と同じだったわけですが、例のティザー映像の件といい公式サイトでのプレスリリースはせずにニュースサイトを介しての発表だけなのはスッキリはしないですよねぇ。。
これから購入を検討される方はそういった背景についても把握の上でお選びいただければなと。
また、このサイレント修正はGPUだけでなくフロントカメラの絞り値においても発生していて、しかもこちらはAirのみならずProと共に上方修正されていることが確認されているため、個人的にはやはりウェブ担当者との情報共有の齟齬による誤表記が原因な気がします。
追記:こちらの件、コア数の違うM2が搭載されたiPad Proやその他のモデルとどのくらい性能差があるのか様々なベンチマークアプリにて比較したものを別記事にまとめたので、興味がある方はそちらもご覧ください。
続いてのアップグレードポイントはApple Pencilに関してです。
そもそも今回、新型のiPadと共に新しいApple Pencilとなる「Apple Pencil Pro」が発売となり、M2 AirはそのApple Pencil Proに対応しています。


詳しいレビューはまた別記事にてまとめますが、新たな機能が追加されたことはもちろん、それに伴いペン先が画面に近づくと画面上にプレビューされる「ホバー機能」にiPad Airシリーズで初めて対応したというのが、新たなアップグレードポイントです。

そう、この機能についてはペン側の機能ではなくiPad本体側の性能に依存するため、Apple Pencil 第2世代(以下:2)でもiPad Proではホバー機能が使えていたのにAir5では使えず、それが今回のM2 Airでようやく対応した形となります。
素人目にはそんな処理能力が求められそうな機能ではないように見えますけど、実際にはそんなことないんですかね?
性能の棲み分けとしてAirまでの対応となるのか、今後miniや無印モデルでも対応していくのか、気になるところです。
また、それとは別にApple Pencil Proの機能として、ペン先だけでなく使用しているペンツールの影までプレビューされているのが「なんて無駄な技術w」と話題になっていました。

※こちらホバー中のスクリーンショット。画面にペンツール(この場合は万年筆)の影が描画されいるのが分かります。
ちなみにApple Pencil関連について1つ補足をしておくと、今回のM2 iPad Air対応のApple Pencilは
- Apple Pencil Pro
- Apple Pencil USB-C
の2つで、なんとApple Pencil 2が使えなくなってしまいました。
人によっては僕と同じようにiPad Airを買い替えるとApple Pencilも買い替えなくてはいけないという悲しいことになっていて、つまり今回のiPadの登場と同時にApple Pencil 2は実質見限られてしまったことになります。
今後は、様々な機能・ワイヤレス充電・筆圧感知・「探す」に対応したいならPro、ただ文字を書くだけで良ければ無印、という2モデルでの選択となるわけですが、そうなるとわざわざ無印のApple Pencilを選ばなくてもサードパーティ製のもので良さそうだし、この先どのように展開していくつもりなんでしょうかね?
個人的にはiPadのモデルで使えるものが限られるのではなく、用途によって選択できるようになってくれると嬉しいですが、もしかしたらその中間グレードとなるApple Pencil 3が出るかもしれませんし、今回の新モデルの登場によってそのような事情になっているのも一緒に把握しておきましょう。
もちろんM2 Airでもこれまで紹介したサードパーティー製のスタイラスペンも全て問題なく動作したので、純正の機能が必要なく文字が書ければ良いという人はそういったものを購入いただくのでも問題ありませんので。
興味のある方は下記記事をご参照ください。
そして、もう一つの進化はスピーカーです。
これは僕の購入した11インチでは体感できないため、どのように変わったかの体感を伝えることができませんが、13インチモデルでは低音が2倍になっているそうです。

音楽をやっている身からするとこの「低音が2倍」という表現が一体何を指しているのか不明ですけど、購入した人の感想を見るに明らかな違いを感じられるということなので、単純に100Hz以下等の音量が倍に増幅しているといったことなんだと思われます。
大きい画面で低音が効くとなると映画とかを鑑賞するのに迫力が増して良さそうですよね。
毎度のごとくiFixitにて分解動画を見ると、13インチではスピーカーが対角上に搭載されているのがこれまでと違う構造で、スピーカー自体の見た目もこれまでと微妙に変わっていることが分かります。

※こちらはM2 iPad Air 13インチの分解の様子。赤枠部分がスピーカーです。(iFixitの動画より引用)
ただ、11インチでは相変わらず縦向き時に音が左に寄っているので、恐らくこれまで通り少し左寄りに取り付けられているようですが、横向きのステレオスピーカー時には全く気になりません。(縦向き時には音が寄っているのが気になるという意見はAir4の時からあります)

せっかくなら11インチにも低音が2倍のスピーカーを載せて欲しかったですが、それが叶わなかったということはきっとスピーカー自体の大きさも関わっているんでしょう。
以上が性能面における前モデルであるAir5からのアップグレードポイントです。
「え、少なくない?」って思いますよね。僕も思いましたw
11インチでいうと2つしか進化していませんからね。
一応もっと細かいところまで注目すると
- フロントカメラの絞り値がf/2.4からf/2に
- Wi-Fiが6から6Eに
- Bluetoothが5.0から5.3に
- セルラーモデルにて物理SIMが廃止になりeSIMのみに
という進化もしているんですが、まぁ見ての通り目を見張るようなアップグレードとは言えないので、大きなポイントは3つ(11インチは2つ)のみとなります。
また、今回一緒に新しくなったProとの違いも記載しておくと
- 約25%速いM4チップ
- 4つのスピーカー・4つのマイク
- 最大1000ニト・120Hz対応のOLED Ultra Retina XDRディスプレイ
- その他(TrueDepthカメラ、Face ID、LiDARセンサー、アダプティブTrue Toneフラッシュ等)
というのがAirになくProにのみある大きな特徴で、更にProの方が薄くて軽いので、そのような違いがあることも頭に入れておいてください。
ゲーム利用の多い個人的には今回も120Hzのリフレッシュレートが見送られてしまったのは、せっかく良いチップセットが載っているのに本当に残念でしたね。。
Proと性能の差別化をしたいのは分かりますし、60Hzでも充分ではありますが、最近はモバイルゲームでも90とか100fps以上の設定ができるゲームも増えてきたので、それを体感できないことが唯一の不満です。
※毎度のことながら60Hzと120Hzの違いはこちらの動画にて。
iPhoneのProと無印のようにiPad AirにProMotionテクノロジー(120Hz)が搭載されることは今後もない気がしていますが、めげずに毎回訴え続けていこうと思いますw
使用感
そういった特徴や他モデルとの違いのあるM2 Air。実際に使ってみてどうかと言うと
普通です!←
って毎回冗談のように言っているのですがw、今回に関してはさすがにM2チップのパワーを感じますね。
それこそ前述したCall of DutyのWarzone Mobileは、iPhoneやiPad miniのようなAシリーズのチップセットを搭載した端末ではかなり設定を下げないとまともにプレイできないといった報告も上がっており、真偽は不明ですが、海外では高い設定のままプレイした人が端末本体が発熱しすぎてiPhoneが変色したりケースが溶けたなんて嘘みたいな話も話題になっていたので、そんなゲームが普通に快適に遊べているのはかなり凄いということです。(こういったゲームは設定を下げるとそれはそれでまともにプレイできないという問題もあるため、なるべく高設定でプレイしたいという側面があります)
※話題になっていたポスト
まぁそのせいでWarzone Mobileはユーザーが離れて今にもサービス終了してしまいそうなのはまた別の話ですが…w
これまでも重たいゲームはいくつもあったものの、モバイル機で遊べない程のものはなかったですが、端末側の進化によってゲーム側もPC版と遜色のないような仕様でリリースしてくるようにもなってきたので、そういったものをプレイしていきたい人にとっては、実際にパソコン(Mac)にも載っているチップセットを搭載したiPadというのは外せない選択肢になってくるのかなと思います。
それ以外の部分については、僕の場合一つ前のモデルであるAir5からの買い替えとなるため大きな変化は感じられませんが、もう少し古い世代からの買い替えとなれば、処理能力の圧倒的向上による各アプリケーションでのスムーズな動作やフロントカメラの進化(画質やセンターフレームへの対応等)をしっかりと感じられるはずです。
あと個人的にはやはりApple Pencil Proの進化とそれに対応してくれたことが大きいですが、これについてはiPadの進化というよりはApple Pencilの進化なので、詳しくは別記事にまとめるレビューをお待ちください。
追記:その後Apple Pencil Proも詳しくレビューしました!
そういったこともあり、使用感について総合的にまとめるとするなら
デメリットが特に思い浮かばないことが最大のメリット
というのが僕の答えです。
今買うべきiPadとは
そんな新モデルであるM2 Airのことが理解できれば、例えば現在Air5を使っている人がM2 Airへ買い替えるかどうかは
- ゲーム重視でどうしてもM2の性能が欲しい人
- 絶対にApple Pencil Proを使いたい人
- とにかく大きな13インチiPadが欲しい人
に限られることが分かります。
というわけでここからはそういった性能や用途、価格を考慮して、Apple信者である筆者が今買うべきiPadをモデル別に紹介していきましょう!
iPad 第10世代(無印) – 55,800円
スマホより大きな画面で動画を観たい、ネットブラウジングしたい、学校の授業でノート代わりに使いたい、ちょっとしたゲームや趣味程度にイラストなんかも描いたりしたい人で、とにかく安くiPadを購入したい人向け。初めてのタブレット導入やお父さん・お母さんへのプレゼントにもちょうど良いモデル。
今回の新モデル発売のタイミングに合わせて65,800円から10,000円安く価格改定されたのもポイント。
iPad mini 第6世代 – 84,800円
iPhoneの縦幅(147.6mm)が横幅くらい(134.8mm)なサイズ感の一番小さなiPad。学校や会社等とにかく毎日持ち運んで使いたい人向け。小さいながらも処理能力はそこそこあるため、重たいと言われているようなゲームもできるし(画質設定「極限」みたいな設定にはできませんが)、クリエイティブなこと(イラストや動画編集等)にも多少使える優れモノ。
個人的に一番おすすめの用途は漫画か小説を読むのに使うこと。(iPhoneだと小さいし、11インチのiPadだと重すぎるので)
11インチiPad Air (M2) – 98,800円
処理の重たいゲームをなるべく高品質設定でプレイしたい人向け。そしてそれと同程度のクリエイティブ用途(イラスト・動画・音楽制作等)にもぴったり。この機種でも画質設定の全パラメーターMAXのようなことはできないけど、それのためにiPad Proにプラス7万円出せない人。
iPad用サブスクアプリである「Logic Pro 2」や「Final Cut Pro 2」も余裕で動かせる性能なのが嬉しい。
13インチiPad Air (M2) – 128,800円
少しでも安価に13インチiPadを手に入れたい人向け。譜面を見る、イラストを描く等、画面の大きさが最優先で、Proのみの性能が必要ない人。
大きな画面で映像(動画)を楽しみたいという人はテレビを買いましょうw
11インチiPad Pro (M4) – 168,800円
最高設定でモバイルゲームをしたい人向け。画面のキレイさは他モデルより圧倒的なので、写真の現像とか映像制作、イラスト等にも力を発揮すると思うけど、タブレットでの作業で済むような作業範囲であれば性能としてはM2 Airでも充分かなと。近年はiPadとApple Pencilを使って3Dモデリングを手書きされている人もいると思うので、そういった用途であればこちらがおすすめ。
13インチiPad Pro (M4) – 218,800円
ここまでくるとMacBookが余裕で視野に入る値段なので、ゲーム用途でなく、Apple Pencilを使わなくて良い用途であれば、MacBook AirやProを検討する方がアプリケーションの幅広さややれること、拡張性の柔軟さを考えると良い気も。ただ現時点ではM2やM3よりM4の性能が圧倒的なため、MacBookにするなら欲を言えばM4モデルを待ちたいのが本音。でもそんなことを言ってるといつまでも買えなくなるので、欲しいと思った今が買いです!w
以上のことを考えつつ、ご自身の用途とすり合わせてご検討ください!
何気にこうして並べてみるとM2 Airが凄く良いポジションにいて、価格の高さがネックではあるものの、ユーザー層としては一番多そうで、使い勝手も良さそうなことが分かっていただけるかと思います。
正に価格も性能もちょうど良いモデルというのが今回の11インチiPad Air (M2)なのかなと!
M2 iPad Air用保護フィルムとケースについて
11インチiPad Air用NIMASOガラス保護フィルムレビュー
さて、特徴や違い、どれを選べばいいかを把握いただけたところで、ここで毎度恒例の保護フィルムとケースについても触れておきましょう。
筆者は毎回儀式のごとくApple製品を開封したタイミングで一度もディスプレイに触れることなく保護フィルムを取り付けることを習慣としていて、例に漏れず今回もそうしたため、ここまで紹介した画像も全て保護フィルムを付けた状態のものになっています。
また、今となっては世間にもかなり浸透しましたが、まだあまり知られていない頃からNIMASO(ニマソ)のガラス保護フィルムを愛用している歴史がありまして、まずは今回もそんなNIMASOのフィルムから紹介していこうと思います。

Amazonでフィルムを探したことがある人は間違いなく見たことがあると思いますが、これまで数多くの色々なブランドの保護フィルムを使ってきた中で、ダントツのクオリティーとコスパを誇るのがこのNIMASOだと感じているので、迷ったらとりあえずNIMASOを買っておけば間違いありません!
しっかり貼れれば気泡がどうとか、使用しているうちにフィルムのコーティングが剥がれるだとか、そういったことはありませんので。
とは言え、人によってはその貼るのが難しくて結局埃や気泡が…なんてことを思う人も多いかもしれませんが、このNIMASOの良いところは「ガイド枠」なる枠が入っていて、それを使うことでフィルムを貼るのが苦手な人でもかなり簡単に貼ることができるというのが特徴の1つでもあります。
ただ、毎回新モデルの発売後すぐはガイド枠のないものが先に発売されて、その後でガイド枠付きのものが発売されるため、ここまで貼っていたものはガイド枠なしのものなんですが、これから購入される方は是非ガイド枠有りの方をご購入ください。
※こちらはガイド枠有りのもの。上が11インチ、下が13インチ。
ちなみに僕もあとからガイド枠付きのものを手に入れたので、中身に関してはそちらを紹介しますが、ガラスフィルム、フィルム貼り付けキット、ガイド枠、説明書、保証延長書、滑り止めという6点セットとなっていました。

これまでの保護フィルムセットには滑り止めは入っていなかったので、新たなパッケージになったようですね。
iPadの下に敷いてクリーニングやフィルム貼り付け時に本体が動かないようにできるのは確かに便利だと思います。
あとはいつも通り貼り付けていくだけですが、こういったフィルムをキレイに貼るコツは
- ウェットワイプで指紋や汚れを除去
- クリーニングクロスで水気と取る(この時クロスの埃が付くけどあまり気にしない)
- ガイド枠を取り付けて埃取りシールで埃を取る
- 見える埃がなくなったら枠に合わせてフィルムを貼る
という手順でやると一切の埃を入れることなくキレイにフィルムを貼ることが可能です。
他にもよく言われるのは、普通の部屋で作業するとせっかく本体をキレイにしても時間とともに部屋に浮遊している埃が吸着してしまうので、お風呂場に軽くお湯のシャワーを流して、湿気のある状態で作業をすると良かったりするようなので、部屋が汚い自信のある人(←)はそういったことも試してみてくださいw

※こちらはガイド枠を取り付けた図。
そんなこんなでフィルムを貼ったのが先程から見ていただいているこちら!

僕くらいのプロになるとガイド枠がなくてもこのくらい完璧に貼ることができますが、実は最初に発売されたフィルムは微妙にサイズが合っておらず、その後メーカーから改良版への無償交換がアナウンスされたこともあって、今回あとになってガイド枠付きのものを手に入れることになったんですよね。
よく見ると横幅が微妙に足りていなかったりするものの、ケースを付けたらそこまで気にならなかったので、せっかくキレイに貼れた新品のフィルムを剥がすのも勿体無いと思って割れてしまったりするまではそのまま運用していくことにしましたが、改良版の方はサイズも超ぴったりだし、切り欠き部分も小さくなっていてめちゃくちゃ良かったです。

※旧フィルムの上に改良版フィルムを重ねた図。
これでもちゃんとフィルムにカメラとマイクは干渉していませんので。
それでも縦向きで見ると右側に切り欠きがあるのが見慣れてなさすぎてちょっと気持ち悪いですけどねw
カメラの位置も変わって横向きを標準とするなら裏のリングマークの向きやメイン(リア)カメラの位置も変えた方が良いだろうし、そういった部分が今後どうなっていくのかも気になるところです。
11インチiPad AIr用ケースMOFT Floatレビュー
続いてケースについてですが、こちらは前モデルと筐体のサイズが全く同じことから、全く同じケースが使えることが確認できたため、引き続きMOFTの「MOFT Float」を使っていくことにしました。

iPadのケースも色々なものが発売されていてこれまでいくつか試してきましたが、個人的には未だにこのケースを超えるものに出会えていません。
そこそこな頻度で使っていてもう3年も経ちますが、ヒンジが壊れてしまうことなく、バッチリ使い続けられていますからね。
しっかりしている分、少し重たいのと価格が高いのがネックではありますが、自由な角度や高さをだして使いたい人には本当におすすめです。
詳細については以前のレビュー記事をご覧ください。
さいごに
今回も長々語ってまいりましたが、以上が2024年新たに発売された『11インチiPad Air (M2)』の全容となります!

Air5と比べるとそこまで大幅な進化とは言えないものの、やはり性能面がM2になったことや、それでいてサイズを選べることは求めていた人にとっては大きな利点になるでしょう。
しかも本国アメリカではお値段据え置きの599ドル(税抜)ですからね。(13インチは799ドル)
歴史的な円安の影響もあり日本円にすると
11インチが98,800円(税込)〜
13インチが128,800円(税込)〜
となってしまうのが悲しいですが、Air5は64GBからだったことを考えると128GBになってこの値段であればまぁ許容範囲と言えなくもないかもしれません。
これから新規でiPadデビューする人も、旧モデルから乗り換える人も、現行品や整備済製品、中古市場の相場も見ながらご検討ください!
今日までAir5を使っていた身からするとM1チップでも充分で、Air4と違ってApple Silicon製のSoCが搭載されていれば先日WWDCで発表されたAppleのAI機能である「Apple Intelligence」も使えるため、中古等で旧モデルを買うにしてもAir4よりAir5の方が絶対に良いと思うので、そんなことも見据えて選ぶのが良さそうかなと。
Air5の詳細が知りたい人はこちらの記事も是非お読みください!
そんなOS的な進化も楽しみなiPadシリーズ。
せっかく購入したのでソフトウェアやアクセサリー、その他の性能や使い方についてまた記事にしたいと思うので、今回の記事が参考になったという人はサイトのブックマークかXのフォローをしていただけると励みになります!
最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回もお楽しみにー!