今年は年明けから小物ばかりレビューしておりますが、久しぶりにガジェットレビューらしい製品を購入してまいりました。
それがこちら!
そう、タイトルにもある通り当ブログではお馴染みXiaomi(シャオミ)から今年の3月18日に発売された液晶ディスプレイ『Xiaomi A24i』です。
外部ディスプレイなんて探してたのかと言われると全くそんなことはなく、Xiaomiの新製品というだけで特に必要もないのに購入してしまったんですがw、それができたのも
10,980円
という安さのおかげでもあります!
それでいて23.8インチでIPSパネル、さらにリフレッシュレートが100Hzなんて言われたら試してみないわけにはいかないでしょ?w
安くて高品質な製品が多いXiaomiの新しい液晶ディスプレイがどの程度なものか、今回も一緒に見ていきましょう!
目次
Xiaomi モニター A24i レビュー
組み立てと外観
というわけでまずは開封して組み立て方法と外観を確認していきます。
ディスプレイは発泡スチロールの枠にしっかり守られていて、外側には付属品が詰められていました。
全て取り出して並べるとこのような感じで、中身としてはディスプレイ、スタンド台座、HDMIケーブル、スタンドアーム、説明書、ドライバーとネジ、電源アダプターという7点です。
HDMIケーブルが付属してるのも地味に嬉しいですよね。
早速組み立てていくためにドライバーとネジを袋から出し、スタンドとなる台座とアームを取り付けていきます。
台座には穴があるため、そこにアームの出っ張りを合わせましょう。
あとは付属のネジとドライバーを使って台座の底側からネジを締めていきます。
これでスタンドは完成です。
そしたらディスプレイを用意して
裏面の下部にあるヘコみにスタンドを差し込みます。
ガチャっとハマる手応えがあればOKです。
これで組み立ては完了となります!
ディスプレイサイズは23.8インチと、外部モニターとしては大きすぎず小さすぎないサイズ感でちょうど良いと思います。
台座も薄いし、電源を付けていなくてもベゼル(ディスプレイのフチ)が細いのが分かりますよね。
裏から見てもこのような感じで全体的にマットな黒一色でシンプルな構造になっています。
また、裏の左側にはコントローラーと端子、右側にはXiaomiのロゴが装飾されていて、この映像入力端子にHDMI 2.0とDP 1.4の2つが採用されているのもこの価格帯のモニターには珍しい良いポイントだと思いました。
更に、横から見るとこのように画面の薄さも際立ちます。
最薄部はなんと7.5mmと同価格帯のモニターの中でも薄く軽い構造なのも嬉しい仕様です。(重さはスタンドを含めて2.98kg)
ちなみに、チルト角度は-5°〜+15°で奥側の最大だと以下のような角度でした。
チルトの角度も一般的なものよりは少し浅めで、スイベル(首振り)や高さの調節ができないのは、安さ故という感じですかね。
とは言え台座からの高さは約9.5cmと充分あるので、特に使いづらさはないと思います。
高さが固定されているため画面の回転等もできませんが、裏側を見るとネジ穴があるのが分かる通り、75mmのVESA規格に対応しているので、同じ規格のモニターアームを利用すればそういった問題も解決できるようになっているのはよく考えられていると思いました。
なおスタンドからディスプレイを外す際は、表側に見えているレバーを奥に押しながら引き抜くことで簡単に外せます。
外観については以上で、その他細かい数値や仕様については以下をご参照ください。
Xiaomi A24i 技術仕様
ディスプレイサイズ | 23.8型 |
寸法(台座を含む) | 539.9 x 411.4 x 170mm |
重量(台座を含む) | 2.98kg |
パネルタイプ | IPS |
最大解像度 | 1920 x 1080 (FHD) |
アスペクト比 | 16:9 |
リフレッシュレート | 100Hz |
輝度 | 250cd/㎡ (250nit) |
色域 | sRGB 99% |
コントラスト比 | 1000:1 |
応答時間 | 6ms |
チルト | -5°~+15° |
広視野角 | 178 (H) / 178 (V) |
定格電力 | 24W |
スピーカー | × |
定価(税込) | 10,980円 |
使い方と使用感について
さて、見た目や仕様を確認できたところで、ここからは実際にPCモニターとして使用してみましょう!
付属のアダプターを繋いで背面のスティック型電源ボタンを押すと
ディスプレイの電源が入るので
あとは付属のHDMIケーブル、もしくはお手持ちのDPケーブルを用いて…
※こちらは付属のHDMIケーブル。
パソコンと接続します!
※M3 Max MacBook Pro 14インチを使用。
え、キレイじゃない?!
iPhoneで撮影していてホワイトバランスも一定ではなかったり、他の画像と色味を揃えるために画像をいじっているため正確な見た目とは言えませんが、画像だけで見るとMacBook Proよりも色鮮やかに見える程ですよね?
まぁ肉眼ではそこまで大きな差があるようには見えないので写真写りの差である気もしますが、そもそも差がないことが凄いんですけど…。
だってMacの方は「Liquid Retina XDRディスプレイ」なる、ノートシリーズの中で一応最上位のディスプレイが載ってるんですよ??!
このキレイさがメーカーの謳っている「∆Е<2」(デルタイー2未満?)という正確な色を表現するための工場出荷時のカラーキャリブレーション(色調整)のおかげなのかもしれません。
試しにYouTubeにある4K HDRフォーマットの動画を観ながら撮影したものもいくつか並べて比較していきましょう。
やっぱり撮影環境が良くなさすぎてMacの高精細な感じは画像では伝えきれませんね。(むしろ上の写真だとMacよりXiaomiの方が良く見えるような気も…w)
物理的な画面の質感も全然違って、Xiaomiの方はサラサラな触り心地のノングレア(指紋の付きづらい)液晶であるのに比べて、Macは光沢液晶で、そのせいで撮影者である筆者自身の写り込みも見えてしまっていることもありフェアではありませんし。
大きな違いで言えば特に黒い部分がしっかり黒く表現できているのがMacのディスプレイの特徴でもあって、その辺りが分かりやすい差だとは思いますが、とは言えXiaomiの方もかなりキレイに映し出せていることが分かっていただけるのではないかなと。
Macの方は大きさこそ違えど近年のiPhone(11〜15の特定機種)に搭載されている「Super Retina XDRディスプレイ」に近いので、お持ちの方はその見た目に近いと思っていただくのが想像しやすいと思います。
そんな安いけどキレイというポイントの他にも、横から見るとこのような感じで、視野角は水平・垂直共に178°とIPSならではの広い視野角なのも良いと思いました。
また、うちにはモニターアームがないので無理矢理にはなってしまいますが、Mac側のディスプレイ設定で回転させれば縦向きにもできるので、配信用のサブディスプレイとしてコメントを表示したいなんて人にもバッチリですからね。
Macの場合はシステム設定のディスプレイ項目にて画面の使用形態(ミラーリングか拡張ディスプレイか)や拡張ディスプレイの配置場所、回転方向等が設定可能です。
もちろんディスプレイ側もいくつかの環境設定があって、その設定画面も画面の向きに合わせて変更可能ですので。
※メニュー設定の「回転」項目にて設定画面の表示を回転させられます。
なお、このディスプレイ設定は背面のスティック型電源ボタンを正面から見て右に入力することで表示でき、デフォルトは英語ですが、「Menu setting」の「Language」にて「日本語」を選択することで日本語化できるのでご安心ください。
「写真モード」なるディスプレイの見た目を調整できるメニューでは「明るさ」や「コントラスト」、「色相」や「応答速度」等も変更することができたり、その他にも様々な設定項目が用意されています。
ちなみにその「応答速度」というのが動的な映像に対する画面の「にじみ」や「ぼやけ」に関わっていて、公称値ではG2G(Gray-to-Gray:あるグレー色からあるグレー色へ変化するまでの時間)という測定方法にて6msと記載されていますが、ハイスペックなゲーミングモニターで1ms以下が推奨されていることを考えると、ゲーム用途にはあまり向いていないことが分かります。
もちろんゲームができないわけではないし、0.001秒を競うゲームでなければ問題ありませんからね。
とはいえ遅いよりは速いに越したことはないと思うので、この応答速度の項目はデフォルトで「標準」になっているの「最速」に変更しておきましょう。(「標準」だと10〜12ms程になるようです)
まぁ実際には応答速度だけではなくリフレッシュレートも関わってくる話なので、そこだけ速くてもあまり意味はないですが、そのリフレッシュレートも安価なディスプレイでは60Hzが多い中、100Hzに対応しているのが更なる評価ポイントです。
要は1秒間に60枚描画するか、100枚描画するかの違いで、描画枚数が多い方が滑らかな動きに見えるということですね。
MacBook Proでは120Hzに対応していますが、Airでは60Hzだったり、普段使いでは60Hzあれば充分ですけど、Windows用の外部モニターとしてちょっとしたゲーム用途も視野に入るならなおさら良いのではないかなと。
あとは設定項目にもオン・オフがある「HDR」(High Dynamic Range)にも対応していますが、メーカーページでも特に記載がないくらい一応対応しているというレベルの機能となっているので、あまり期待しない方が良いでしょう。(HDR性能にも様々な規格や等級があります)
MacもHDR性能はそこまで高くないため、上記の比較画像でも使った動画を同時に視聴すると似たような見え方に感じてしまいましたが、その程度のキレイさといった感じです。
映像の見え方について更に言うと、ディスプレイ設定内に「色空間」という項目があり、デフォルトでは「ネイティブ」となっているのを「sRGB」にすると元の映像や他のディスプレイとの差異が少なくなるという見解もあるようで、試してみるとほんとに微妙に色が変わって、Macのディスプレイとの比較でいうと確かにその方が近い気がするものの、ほぼ誤差の範囲といったレベルなので、他のディスプレイとの色の違いを感じる場合にはそういった部分も調整してみてください。
ここまでの内容以外で他に懸念点や気になることを敢えて言うなら、1つは250cd/㎡ (250nit)という輝度の暗さでしょうか。
自然光の多く入らない室内で使う分には全く問題ないですが、窓際でカーテンも開けて太陽光がギラギラ…という環境の場合は見づらくなる可能性が高いです。
一応ここまでの画像はデフォルトの設定値である「明るさ80」で、あと20は明るくできる余力があるものの、100にしたところでほとんど変化はないので、明るさについてはあまり期待しないようにしましょう。
そしてもう1つは、音を出力することができないことです。
スピーカーが付いていないのは技術仕様にも記載した通りですが、イヤホン等を接続するための端子もありません。
まぁ個人的にはPC本体から何かしらの方法で出せれば問題なく、ディスプレイから出力できた方が良いと思いませんが、気になる人もいるかもしれないので一応ご把握いただければなと。
もちろんそういった部分をコストカットしているからこそのスペックと価格ではあるので、用途に合う人にとってはどちらの懸念点も全く気にならないと思いますけどね。
デスクトップ用のメインモニターとして使うのも良し、僕と同じようにMacBookをお使いの方で外部モニターやサブモニターとして使う人にとってもコスパの高い製品であることは間違いありませんので!
ちなみにMacの場合、ノートタイプのモデルには全て「クラムシェルモード」という機能が備わっていて、本体が電源に繋がっている状態であればMacBook自身のディスプレイを閉じたまま外部モニターに出力できて、ノートだけどデスクトップのように使うこともできるので、外にはノートPCとして持ち出して、家に帰ってきたら大きな画面でデスクトップPCのように作業するといった使い方もおすすめです。(別途マウスやキーボードが必要ですが)
なお、クラムシェルモードの場合は強制的にXiaomiモニターが主ディスプレイ扱いになりますが、外部(サブ)ディスプレイとしてMac側を主ディスプレイとする場合は、解像度の違いがあるためXiaomiモニターの両側に黒帯(レターボックス)が入ります。
逆にXiaomiモニターを主ディスプレイとするとXiaomi側が全画面になるものの、今度はMac側の上下に黒帯が入るため、どちらを作業のメインとして使うかで設定を変えましょう。
※左がMac、右がXiaomi、それぞれを主ディスプレイに選んだ時の見た目です。
そういった使い方や設定も覚えておくと更に利用価値が高まると思います!
さいごに
以上、本日はXiaomiの最新液晶ディスプレイである「Xiaomi A24i」をレビューしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
最後に念押しのように伝えておきますが、この仕様で
10,980円
ですからね?!!
そりゃもう買いでしょうよ!w
僕自身はそんな軽いノリで買ってしまいましたが、実はこのモデル以外にも全く同じ仕様でサイズが27インチと大きな「Xiaomi A27i」というモデルも存在します。(むしろこちらの方が先に発売されました)
こちらも13,980円とめちゃくちゃ安いので、用途に合わせてサイズをお選びいただければなと。
そして更に言うと、ゲーム用途特化で検討したいという人には「Xiaomi G27i」というゲーミングモニターモデルもありまして、こちらは27インチ、応答速度1ms(G2G)、リフレッシュレート165Hzで19,980円となっています!
更に更に!(もうええてw)なんと今年の4月15日に発売となった最新モデルでは、34インチ、反応速度1ms(MPRT)、リフレッシュレート180Hzかつ曲面型(湾曲型)になっている「Xiaomi G34WQi」というゲーミングモニターもラインナップされました。(他にも輝度が350nitだったり、コントラスト比が4000:1だったり、色々グレードアップされています)
その代わり39,980円と高いですが、0.001秒を競うゲームを本気でやろうという人は、このグレードを検討するのも良いと思うので、用途と予算を加味しつつ、最適なものお選びください!
そんなこんなで、最後で急に情報過多な感じになってしまいましたがw、安価で高品質なXiaomiは今回も良い意味で期待を裏切ってくれましたね〜。
気になる耐久性についてはこれから使っていってみないと何とも言えませんが、メーカー保証が1年はありますし、何かあればまた追記しにこようと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
今後も様々な製品レビューや使い方の解説等を予定していますので、参考になったという方はサイトのブックマークやXのフォローをしていただき、新着記事もチェックしてもらえると嬉しいです。
それでは、また次回もお楽しみにー!