
以前に紹介したタッチペンに続き、今回もネットで話題になっていた百均ショップチェーン「ダイソー」の商品を購入して参りました。
それがこちら!

『紛失防止タグ』です。
要はAppleで言うところのAirTagのようなもので、他社製品ではスマートトラッカーやスマートタグと言われていたりするものですね。
さすがに100円とはいきませんが、今回も前回同様
1,100円(税込)
で購入可能ということで、一体どのくらい使えるものなのか、AirTagとも比較しながら見ていこうと思います。
それでは早速いきましょう!
目次
ダイソー「紛失防止タグ」レビュー
外観
というわけでまずは開封するところから。

プラスチックのパッケージの中には本体と説明書が入っているだけで、使用に必要なボタン電池も同梱されていないため、電池は別途購入する必要があるということを覚えておきましょう。

※パッケージにもその旨が記載されています。
本体の方はこのようなに丸みを帯びた四角い形状になっていて、真っ白でサラサラした触り心地なのが印象的です。



裏面には電池カバー部分に技適マークの印字が入っているのが確認できます。
AirTagとは違ってストラップホールが空いているため、ケース等がなくても付けられるのは良さそうですよね。
実際にAirTagと並べてみると以下のような感じで、ダイソータグの方が四角い分、2回りくらいサイズが大きいといったところでしょうか。


パッケージや説明書に記載の公称値は41.5×41.5×9(mm)なので、数値でみると直径31.9mmで厚さ8mmのAirTagと約1cm違うということになりますが、上記画像からも分かる通りそんなに差があるように感じなかったため自分で測ってみたところ、実際には36×36×9(mm)でした。
ダイソーネットショップの商品説明にはこちらで計測したものと同じサイズが表記されていたので、単純にパッケージの公称値が間違っているんだと思われます。

そんな感じでAirTagよりサイズは多少大きいものの、ダイソータグは電池がない状態では5.7gとめちゃくちゃ軽いため、そのことにおけるチープ感は否めませんが、高級感がある必要もないですし、その分が価格にも反映されているのかもしれません。
特に電池の蓋なんかは本当に薄くて、しかも閉めづらかったりするので、無理に閉めて割らないように注意してください。



必要な電池はコイン型リチウム電池のCR2032で、電池を含めた重さはおよそ8.8g、電池の寿命はAirTagと同様でおよそ1年とのことでした。

その他の情報を含めた製品の技術仕様をまとめると以下の通りです。
技術仕様
サイズ | 41.5 × 41.5 × 9 (mm) ※実寸は36 × 36 × 9 (mm) |
重量 | 5.7 g (電池なし) |
通信方式 | Bluetooth 5.3 |
周波数帯域 | 2.4 GHz |
電池 | コイン型リチウム電池(CR2032)1個 |
電池寿命 | 約1年間 |
防水等級 | IPX 4 |
通信距離 | 約10 m (使用環境による) |
対応アプリ | 探す (Apple社純正) |
対応機種 | iPhone、iPad |
登録可能端末数 | 同一Apple IDごと最大16台 |
ペアリングと使い方
そんな感じで電池を入れると電源が入ったことを知らせる音が鳴ります。

このようにちゃんとストラップホールの脇にスピーカー穴があいているため音もしっかり聞こえるものの、そのせいかは定かではありませんが防水性能はIPX4と、AirTagの IPX5よりは少し劣ります。(ざっくり言うとIPX4は雨のような水滴がかかってもOKで、 IPX5は多少の水流がかかってもOKという感じです)
ちなみにもの凄い余談ですが、通常こういった製品の起動音ってメジャー調の音階が多いイメージですが、なぜかダイソータグは「レミファソラシ」っていうマイナー調(しかもリディアンw)で、鳴った時に思わず「珍しいな!」ってツッコんでしまいましたw(筆者の本業は音楽関係です)
電源が入ったことを確認したら、そのままiPhone(もしくはiPad)の「探す」アプリを開いてペアリングしていきます。

この時点でiOS純正アプリである「探す」に対応した製品であることからも分かる通り、Androidでは使うことができないので注意しましょう。
ページ下部の「持ち物を探す」から、初めて利用する場合は「持ち物を追加」から「その他の対応している持ち物」へ。もしくは、既に何か登録されている場合は「+」ボタンから「その他の持ち物を追加」を押してください。


※こちらはAirTag等、既に登録されているデバイスがある場合です。
すると近くにあるデバイスの検索が開始され、すぐに見つけてくれるため、「接続」を押し、ダイソータグから「ピッピッ」とペアリング完了を知らせる音が鳴れば接続完了となります。


その後は任意の持ち物の名称を決め、絵文字を設定して、利用規約に同意をしたら…


セットアップ完了です!

これでこの探すアプリから常にダイソータグの場所を確認することができるため、失くしたら困るものに付けておくだけで安心というわけですね。
もう少し細かい使い方を解説すると、もしこのタグを付けたものをどこかに落としてきてしまった場合、まずは探すアプリ上でおおよその場所を住所とともに把握できます。
その状態で「経路」をタップすればiPhone純正のマップが開き、現在地からタグまでを経路案内が可能です。

なお、場所を示す住所の下にはボタン電池の残量とともに、位置情報の更新時間が表示されています。


AirTagを含めスマートトラッカーは基本同様の仕組みですが、同じiOSのデバイスが近くを通過すると約15〜20分程度の間隔で自動で更新されるため、仮に誰かが持っていった場合もiPhoneが近くにあれば更新されますし、逆にBluetoothの電波が届かない場所や近くをiPhoneが通りすぎるような場所でなければ最後に更新された地点とその時間が表示されるだけということになるため、そういった仕組みを知った上で、条件によっては必ず見つけられるわけではないことは把握しておきましょう。
要はGPS等で自発的に情報を送信しているわけではないということですね。
また、AirTagはUWBという技術のおかげで数センチという距離まで場所を案内してくれる機能を搭載していますが、サードパーティー製のスマートタグでそこまでの機能があるものはなく、環境によっては大きくずれてしまう場合もあるようですが、条件が良ければ数メートルというところまでは認識可能で、そこで「サウンドを再生」の機能を使って音を鳴らせばちゃんと見つけることが可能となっています。
ちなみに鳴る音はこのような感じ。
※音が鳴ります。
音階で言うとファですね。(どうでも良いw)
だんだん音が大きくなるようにしてあるものの、そこまで大きな音ではないので雑踏や車通りの多いところ等では聴こえづらいかもしれません。
その他の機能はAirTagとも遜色はなく、1つのタグを家族と共有するための「持ち物を共有」も使えますし

「持ち物を紛失」の機能を使えば、タグを拾ってくれた人に任意のメールアドレスや電話番号をタグ経由で伝えることや一時的に誰か知り合いに位置情報を共有することも可能です。

連絡先のメールアドレスはデフォルトではApple IDに使っているものが自動入力されますが、変更も可能ですし、iCloud+を利用している人であれば「メールを非公開」の機能と合わせて使うとプライバシーも守られて便利ですよね。


これが設定されたタグを見つけた場合、持ち物一覧の下に出ている「見つかった持ち物を識別」というところからスキャンすることで情報を表示することが可能です。

AirTagの場合はNFCタグが搭載されているためiPhoneをかざすだけで情報が確認できましたが、サードパーティー製のタグの場合は通信範囲内でこのようにスキャンする必要があるというのも違いの1つとなっています。
また「持ち物の位置情報の共有」では設定ページ内にも記載がある通り、空港内や駅構内にあることは分かっているけど自分では探しに行けない場所の場合にスタッフの方に代わりに探してもらえるようにするというのを目的にしているとのことで、日本の会社がそういったことにどのくらい協力的かあまり前例を聞いたことがありませんが、それ以外にも近くの友達に代わりに探してもらうといったことが簡単にできるのは場合によっては便利ですよね。


ただ、それと関連した話題で言うと、ダイソータグの説明書の注意事項には「この製品は2.4GHz帯の電波を使ってるから病院や航空機内で使用しないこと」という記載があるため、それが本当であれば飛行機のロストバゲージ対策には使えません。
とは言えAirTagもUWBを採用していながらも2.4GHzも併用していますし、以前までは飛行機の預け荷物に入れるのは禁止だったのが、その後はルール改訂されて現在はOKになっていますからね。
しかもそのルールも電波干渉ではなくリチウム電池の発火の懸念だったようなので、AirTagはセーフでダイソーの紛失防止タグはダメなのか、そこに関しては正しい情報は分かりませんでした。
同じ2.4GHz帯のみ使用のAnkerのスマートタグは公式のQ&Aにて「基本的に問題ないけど航空会社にもよるので確認しましょう」という回答になっているため、使いたい場合は一度航空会社に問い合わせるのは良いかもしれません。
あとは「通知」機能の設定について。

「検出時に通知」をオンにしておくと、手元から離れた状態のタグが検出圏内、つまりBluetoothの接続範囲に入った場合に通知が来るようにできます。
Bluetoothの接続範囲は10m程度と言われているので、通知が来たところで音を鳴らせば見つかる可能性は上がるということでしょうね。
また、その下の「手元から離れたときに通知」は忘れ物を防止する機能で、それをオンにしたものを置いたまま離れると通知がくるため、忘れ物に気付くことができるという機能になっています。
ただしこれ、すぐに通知がくるかと言うと、300〜400mくらい離れてようやく通知が来るため、外に出ているときにどこかへ置き忘れてしまったという場合には有効ですが、朝仕事へ向かう際に400m離れたところで通知が来ても時間的に取りに帰れないと思うので、そういった用途としては微妙かもしれません。
まぁ家を出る時間や距離にもよりますし、絶対に忘れたら困るものであれば遅刻してでも取りに帰った方が良いと思うので、そういう点では助けられますけどね。
iOS側の問題なのでここに書いても仕方ないですが、欲を言えば今後この距離に関しても個別に設定できるようになったらもっと使いやすくなりそうです。
特定の住所から離れた場合は通知しないという設定は可能なんですけどね。

※「以下の場所以外では通知」に位置情報を登録すれば通知から除外可能です。
この通知機能を上手く活用すればちょっとした盗難対策にもなると思うので、用途に合わせた設定でお使いいただくのか良いと思います。
その使い方も仮に400m離れたところで盗難に気付いたとしてその犯人を捕まえられるかはなんとも言えませんけども…w
機能面以外の部分では、箱裏や説明書にも書いてありますが、ボタンを5秒長押しで電源オフ(ピッピッピッという音)、オフの状態からはボタンを1回押すだけで電源オン(先述の起動音)、という操作になっていたり、あとはリセットとしてボタンを4回押した4回目を5秒長押しするとピーっという電子音が鳴って、強制リセットをすることが可能です。
リセットをするとペアリングしたデバイスとの接続も切れるため、もし身に覚えのないダイソーの紛失防止タグを見つけたら、家の住所と関係のないところで廃棄するかリセットするといった対処を覚えておくのも良いかもしれません。(鍵とかが付いているものであれば「見つかった持ち物を識別」から情報が確認できるか調べてみましょう)
さいごに
というわけで、本日はダイソーから発売されたネットでも話題の「紛失防止タグ」をレビューさせていただきました!

ちなみに冒頭から分かりやすさも含めて「ダイソーの」と書いてきましたが、実はこちら自社ブランド製品ではなく、正確には「ロイヤルパーツ株式会社」という会社のもの、ということも念の為ご把握ください。
ダイソーって自社ブランドのものだけでなく今回のような他社製品も扱っているからこそ本当に色々な商品があって、近くを通るとつい立ち寄りたくなってしまいますよね。
円安の影響もあって発売当初3,800円だったAirTagが今は4,980円になってしまったので、そこまで高精度ではないとは言え、似た機能を持った製品が1,100円というのはもの凄いコスパではないかなと。

これ以外にもAnkerやTile、UGREENといったブランドからもスマートタグが出ていますが、多少機能は違うもののダイソーの方が安いですからね。
じゃあダイソー一択かと言うと、前回のタッチペンの時にも書いた通り、唯一のデメリットは手に入らないことです。。
これまた前回同様「電気」や「電気小物」といったコーナーに販売されているのですが、都内では今のところ見かけたことがないくらいレアなため、もし見つけたら買い占めましょうw

まぁタッチペンもようやくお店で見かけるようになりましたし、紛失防止タグももう少ししたら在庫が復活するんじゃないかと思っています。
そしてそんな時に便利なのがこのダイソーのアプリ!
なんとこれを使えば全国の店舗の在庫を自宅で簡単に把握することが可能です。
ただし、情報の更新は前日の閉店時点とのことでリアルタイムではないのと在庫数とのズレから正確な表示になっていないこともあるようなのでご注意ください。(電話での在庫確認は全店で不可だそうです)
ちなみに関東近郊ではこの記事を書いている時点ではどこにもありませんでしたw

皆さんのご近所はいかがでしょうか?
是非チェックしてゲットしてみてくださいね!
そんなこんなで、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
参考になったという方はサイトのブックマークやXのフォローをしていただいて、また次の記事もチェックしてもらえると嬉しいです。
ダイソー繋がりで言うとiPadユーザー向けにはなってしまいますが、前回の製品もおすすめなので、興味があればこちらもご覧ください!
それでは、また次回もお楽しみに~!