
先日投稿したSHARGE Diskの記事の熱も冷めぬうちに、またまたSHARGE製品のレビューを持ってきてしまいました。
今回紹介するのはこちら!

SHARGE(シャージ)『Disk Plus』です。
さすがにお察しかと思いますが、どちらも同じタイミングで提供いただいたんですけどねw
前回が「Disk」、そして今回が「Disk Plus」という製品名の通り、こちらもSSDエンクロージャーとなっております。
一応Diskの後継機という扱いなんですかね?
まさか人生でこんなにエンクロージャーに触れることになるとは想像もしていなかったですがw、今回もしっかりレビューしていこうと思います!
それでは一緒にみていきましょう!
目次
SHARGE Disk Plus M.2 NVMe SSDエンクロージャーレビュー
外観
SHARGE社の紹介は前回記事を参照いただくとして、本日は早速中身の紹介から。

本体、説明書、ケース、工具一式という4点セットな感じで、まぁ一般的なエンクロージャーと一緒ですね。
まずは本体から外観を確認していくと、ご覧の通りめちゃくちゃ薄いカードみたいなサイズ感なことが分かります。



公称値でのサイズは93×60×6(mm)で、クレジットカード等がおよそ85.6×53.9(mm)らしいので、Disk Plusの方が一回り大きいくらいです。

素材はアルミなのでMacみたいなカッコよさもあって、見た目の印象はとても良いと思いました。
そして、本体裏面の穴があいている部分に指を入れて押し出すと


なんと接続のためのケーブルを抜き出すことができるようになっています!

この一体型の構造がめちゃくちゃスタイリッシュですよね。
もの凄いジャストフィットで造られていて、出す時も戻す時も謎の気持ちよさがありますw
またそんなケーブルを繋ぐUSB-Cポートがデータ転送用と給電用の2ポートあるのもポイントです。


一般的なSSDもエンクロージャーも1ポートしかないため給電するにはハブ等をかます必要がありますが、その必要がないのは嬉しい仕様です。
本体の特徴はそのような感じで、その他の付属品もサクっと紹介しておくと以下の通りで、ロゴ入りの合皮ケース、T3トルクスドライバー、本体カバー用予備T3ネジ×2、SSD固定用予備T3ネジ、サーマルパッド×2、両面テープ×2が入っています。

使い所はまた組み込みながら紹介していきましょう。
セットアップ方法
というわけで、ここからはセットアップ方法を確認していきます。
まずは付属のトルクスドライバーを用いて、データ転送用のUSB-Cポートのある面のネジを2つ外しましょう。

そしたらケーブルを押し出す穴のところに指を掛けて、反対側の面に向かって開くことで、蓋が開きます。

内部チップに触れるようにサーマルパッドが貼ってあることが分かりますね。
あとはこの空いている部分にSSDを入れるだけです。
ネジを留める場所が3箇所あることが分かる通り、このDisk Plusでは2230、2240、2280という3サイズのSSDに対応しています。
またサポート最大容量は4TBとのことで、前回のDiskよりも使えるSSDの幅がかなり広いのも特徴の1つです。
今回は以前に別のSSDエンクロージャー用に購入したMONSTER STORAGEの2TB SSDを流用してみます。

あとはSSD固定用のネジを先に外して、SSDを差し込み、ネジで留めるだけ。

なんら難しいことはなく、蓋を戻してネジ留めすればセットアップ完了です!

トルクスドライバーが付いているから問題ないものの、ネジは普通のプラスネジとかの方が汎用性が高くて良かったかもしれませんね。
使い方・速度測定・使用感
セットアップが完了したら毎度恒例、初回起動時のフォーマットを行いましょう。

Macの場合はフォーマット前のSSDが接続されると以下のアラートが表示されるので、「初期化…」から進んでも良いし、アプリケーション内にある「ディスクユーティリティ」を自分で起動しても大丈夫です。

あとは左の項目から「SHARGE DISK Media」を間違いなく選択した上で、「消去」ボタンよりフォーマットします。

Macで使うことがメインであれば「APFS・GUIDパーティション」、WinとMac両方で使うなら「exFAT・GUIDパーティション」、Winのみで使うなら「NTFS・GUIDパーティション」というようにフォーマットするのが一般的でしょうか。
ここではいつも通りAPFS・GUIDパーティションにします。

※名前は任意で構いません。
これで通常の外付けSSDとして認識されて使えるようになったので、いつも通り速度測定もやっていきましょう。
今回のMONSTER STORAGEは公称値では読込の最大が7,400MB/s、書込の最大が6,600MB/sとなっていますが、前回のSHARGE Disk同様Disk PlusもUSB3.2 Gen2 (10Gbps)接続のため、なんとなく結果の予想ができてしまうものの、その結果は…

※計測はAmorphousDiskMarkで行っています。
シーケンシャルリードが983MB/s、ライトが1,014MB/sでした!
当たり前ですがDiskの結果とほぼ同じですね。
一応こちらでも伝えておくと、USB3.2 Gen2は10Gbps(1,250MB/s)がデータ転送速度の理論値のため、実測値で1,000MB/s前後というのは特に問題はありません。
なので、こういったエンクロージャーに今回のような高速なSSDを使うのはあまり意味がなく、2230サイズではPCIe Gen3もそこまで価格が安くなかったですが、2280の方はPCIe Gen3の方が多少安く、速度も2,000〜3,000MB/s前後出るため、そういったSSDを選ぶのが良いと思います。
※あくまで一例です。こちらは動作検証をしていませんので、購入は自己責任で。
またPCIe Gen3を選ぶもう1つの理由に最大消費電力の問題もあり、今回のDisk Plusもスマホで使うことが想定されているため、PCIe Gen4であるMONSTER STORAGEを入れたDisk PlusをiPhone 16 Pro Maxと繋いで確認したところ、認識はしてくれるものの、書き込みや動画撮影を開始すると接続が切れてしまい使用できないということがありました。

この原因というのが消費電力によるもので、一般的にはPCIe Gen4が7〜10W、PCIe Gen3が5〜8Wと言われていて、iPhoneのUSB-CポートからではPCIe Gen4を維持するだけの電力を維持できないようなんです。
それを見越してこのDisk Plusでは電力供給用のポートをもう1つ備えていて、電源を繋ぎながらであれば書き込みも問題なく、それでいてiPhoneも充電されるため、動画撮影等でも電源を気にせず使うことができるというのが特徴となっています。
まぁでもプロの撮影現場ならまだしも、ちょっとしたVlog等を高画質で回したい時に一般人が外でどうやって電源を取るかという別の問題もありそうですけどね。
モバイルバッテリーを使うにしても急速充電等に対応したものを選ぶのが良さそうな気がします。
「それはちょっと想定と違う…」という人はそもそもの消費電力の少ないPCIe Gen3 SSDを使うのが良く、試しにうちにあったSAMSUNGのMZ-VPW1280を入れてみたところ、電源なしでBlackmagic Cameraにて4K 30FPS Apple ProRes 442コーデックで接続が切れることなく撮影が可能でした。

このSAMSUNGのSSDは容量が128GBで最大読込3,100MB/s、書込700MB/sというスペックのため、1TBといった容量のものと比べてより消費電力が少ないということがありそうなので、PCIe3ならどれでも大丈夫とは言えなさそうなのが何とも言えませんけどねw

ちなみにこちらでも速度測定してみると、シーケンシャルリードが983MB/s、ライトが784MB/sという結果で、やはり書き込みはMONSTER STORAGEより劣るものの、その他の値はさほど差がない結果となりました。

また、これらの検証をしていて気付いたのが、これまで色々なSSDでスマホ接続を試した際、動画品質を上げると書き込みの速度が追いつかずにコマ落ちのようなことが起きて録画が停止してしまうと思っていましたが、それらも全て電力不足が原因だったということです。
その証拠に、電源を接続しながら撮影をしたらMONSTAR STORAGEもSAMSUNGも4K120FPSのApple ProRes 442 HQコーデックという最高品質で回し続けられましたからね。
なので、動画撮影をしてみたけどすぐに録画が止まるとか、データの書き込みが失敗するといった場合にはまず電力が正しく供給できているかをご確認ください。
まぁ結局そういった品質を追い求めると電源が必要になってしまうので、それありきで考えるのであれば使うSSDは容量と価格重視で選べば良いとも言えるかもしれません。
もちろんそういった条件下においても、電源供給ポートのないSSDではハブが必須で下記のような接続になってしまうところ

Disk Plusであればこれだけで済むのがポイントというわけです。

iPhoneの純正カメラで外付けSSDに直接録画する方法
続いて、この流れで前回割愛したexFATフォーマットにすることでiPhoneの純正カメラにて外部ストレージが使用できるというのも今回は確認してみましょう!
いつも通りMacでフォーマットしても良いですが、実はiOS18からiPhoneでもフォーマットができるようになったので、せっかくなのでここではiPhoneを使ってフォーマットしてみようと思います。
そのためにはまず、これまで通りDisk Plusを接続したらファイルアプリを開き、表示された外部ストレージ名を長押しすると「消去」という項目が出てくるため、それを選択します。

すると以下のようなフォーマットメニューが出てくるので、任意の名称を入力の上、「exFAT」を選択して、右上の「消去」を押してください。

なお、任意の名称においては半角でも全角でも11文字以下じゃないとフォーマットできません。

文字数が問題なければ以下の表示が出るので、「消去」を選択すればフォーマットが完了します。

パソコンのように方式とかを選ばなくても良いし簡単ですよね。(ちなみにGUIDパーティションで作成されます)
そんなexFATでフォーマットできたSSDを接続したら、「設定」アプリから「カメラ」へ進み、「フォーマット」内の「Apple ProRes」をオンにします。

ProResエンコーディングはLogでもHDRでも撮りたい内容に合わせてお選びください。
それができたら純正カメラアプリを開いてビデオモードにし、解像度とフレームレートが表示されているところをタップして、PRORESをLog(もしくはHDR)、解像度を4Kにすると、本体のみでは30FPSしか選べないところ、外部ストレージを繋いでいると120FPSまで自由に選択できるようになります。

また外部ストレージを接続している時は右上の撮影可能な残り時間の下にUSBマークが表示されているのも確認できますね。
あとは撮影を開始すれば自動的に外部ストレージに動画ファイルが保存されるのですが、Blackmagic Cameraでは4K30FPSのApple ProRes 442までは電源なしで撮影可能だったのが、純正カメラは4Kの場合、どのフレームレートも電源なしでは撮影できませんでした。(最高でHDの60FPSであれば可能)
つまりこちらの方が撮影や記録の消費電力が高いということなんだと思われます。
もちろん電源を繋げば4K120FPSで容量が許す限り回し続けられたので、純正カメラにこだわるのであれば電源が必須ということになりそうです。
なお、もの凄い余談ですが、4K120FPSのLogで1分間撮影した動画ファイルの容量は約20GBでしたw

これで撮ると編集でスローモーションにしても映画でも使えるってApple公式のショートムービーを撮った是枝監督も言ってましたよね。
あの撮影で一体何GBになってるんだか…ww
これが全部iPhone 16 Proで撮られてるっていうだけで感動があるので、まだ観ていなかった人は是非!
撮影の舞台裏も別に上がっているので、そちらも併せて観ることをおすすめします。
Windowsでの速度測定
少し話が逸れてしまいましたが、純正カメラでの挙動も確認できたところで、せっかくexFATでフォーマットしたので、Windowsでも速度測定をしてみましょう。
これまではMacのAmorphousDiskMarkというWindowsのCrystalDiskMarkを模したアプリを使ってきましたが、Windows機を自作したことにより本家CrystalDiskMarkが使えますからね。
ちなみにそのCrystalDiskMark、実は今年の6月に約5年ぶりとなるメジャーアップデートがあったため、今回は最新となるv9.0.1にて計測してみます。
その結果は…

シーケンシャルリード977MB/s、ライト788MB/sでした!
当たり前ですが、Mac版と違いはありませんね。
ただ、他の数値を見るとシーケンシャルリードのQ1T1はAmorphousDiskMarkより大幅に数値が向上していて、実は前回SHARGE DiskにSilicon PowerのSSDを入れて計測した際もここの数値が思ったより出ておらず、「もしかしたら相性かも」と伝えましたが、あれはAmorphousDiskMarkの特性である可能性も出てきました。
まぁそれぞれの測定方法がどうなっているかよく分からないし、MacとWinの特性もあるかもしれないし、ここの数値が普段使いのパフォーマンスにどのくらい影響するかも体感するのは難しいので、同じSSDも計測アプリやOSによっても違いがあるということを把握いただければなと。
メリット・デメリットまとめ
そういった感じに色々検証してみて、ざっくりとしたメリットとしては、やはりとても手軽であるということが一番だと思いました。
軽くて持ち運びしやすく、他のSSDだとバックから本体を出して、ケーブルを出して…となるのが、本体にケーブルが備え付いているというのは思っていたより便利だと感じますからね。
とは言え、一般的な柔らかいUSBケーブルと違って、硬めのゴムで覆われた平たいケーブルのため、あまり取り回しが良くないのは本体とケーブルを一体型にしたことでトレードオフされている部分でしょうか。

パソコンに繋いでもこのような感じで横にスペースを必要としてしまうので。
本体のみで言えばそういったデメリットがあると言えばありますが、それを解決するために実は専用のアクセサリーが販売されています。
専用アクセサリー紹介
それがこちらの『Charging Cable』と『Magnetic Pad&Ring』です。


ケーブルの方は以下の通り、何の変哲もないL字タイプのUSB-Cケーブルで

マグネットパッドとリングはこのような内容物となっています。

まずは別でケーブルがあることで先程のような取り回しを解決できるというのが狙いの1つだったり、スマホ接続の場合に本体付属のケーブルと合わせて、例えばジンバルから電源を供給するといった使い方を想定されているのかなと思いました。


そして、そんなスマホとの接続時にDisk Plus本体のみではスマホに固定できないので、iPhoneだったらMagSafeにマグネット吸着させるためのプレートがマグネットパッドというわけですね。



ただこのマグネットパッド、本体との取り付けが両面テープなのが個人的には気が乗らず、せっかく提供いただきましたが取り付けませんでした。(上の画像は重ねてるだけ)

だって一回貼ったら絶対キレイに剥がせませんよね?w
それはちょっと嫌だなと。。
せっかく本体が薄いのが売りなんだから、マグネットパッドの方をケース型にして本体をスライドインするような形状にすれば良かったのに、と思いましたが、コスト面とかの折り合いがつかなったんですかねぇ…?
3Dプリンターで作ろうかしらw
ちなみに、Pro MaxサイズだとMagSafeの位置もその他のモデルより少し上側に付いているので、本体付属のケーブルで届くのか少し不安でしたが、ギリギリ大丈夫だったのでご安心ください。


また付属のリングに関してはMagSafeのないPCやiPad、Androd系スマートフォン用のリングとのことで、こちらも今回は使っておりません。
これらがそれぞれ定価は2,999円ということで、一見「こんな短いケーブルが3千円かよ」って思う人もいるかもですが、10Gbps転送に対応していて両方L字で18cmという短いケーブルって探してもほとんどないので、ちゃんと値段相応だと思います。
そんな2つの専用アクセサリーは初稿時現在、プライム感謝祭セールにてケーブルが2,499円、マグネットパッド&リングが2,199円と少しだけお得です。
スマホで使うことがメインという人は両面テープでくっつけることを前提にマグネットパッドと一緒にご購入ください。
さいごに
そういったところで、本日はSHARGEよりご提供いただいた「Disk Plus」というSSDエンクロージャーをレビューさせていただきました。

持ち運ぶことを考えると前回のDiskよりも薄くてシンプルな構造のため、嵩張らずに使いやすいと感じる人も多いと思います。
僕は普段ガジェットポーチを使っているので付属のケースは使いませんが、ケースに入れてしまえばパソコンと一緒に保管してもどちらも傷付けることがないですしね。

なお、一緒に入っていた透明の両面テープはパソコン等に固定する用みたいなので、本体に直接貼るのは気が引けるかもしれませんが、パソコンケースを付けている人であれば、いっそのこと貼ってしまっても便利に使うことができそうです。

そんなSHARGE Disk Plus本体は定価10,399円とSSDエンクロージャーの中でも高価な部類ですが、こちらも初稿時現在開催中のプライム感謝祭のセールでなんと50%オフの5,199円になっています。
セール価格で比較したらDiskよりも安くなっていて、後継機なのにお得というのもあるんですが、Amazonだけじゃなく一度SHARGE公式ストアを見てみてください!
現在なぜか72%オフの2,927円になっています。。

いや、さすがに安すぎるでしょw
ちょっと怖くて買えないレベルで安いですがw、送料が別でかかることと、海外発送で到着に時間がかかる可能性がある以外にデメリットはないはずですので。
しかも東京宛なら送料は5ドルで、それを合わせても約3,700円くらいですからね!
僕なら迷わずこっちで買いますが、海外サイトですし、何かあったときのサポートは受けづらいかもしれないので、そこが問題ないという方はご検討いただければなと思います。
しかも公式ストアではオプション品であるL字ケーブルやマグネットパッドがセットになったものを選べて、それも送料込みで約6,600円くらいと、Amazonでの単品のセール価格に少し上乗せしただけで今回紹介した全てが手に入るのバグすぎませんか?ww(全てって言ってもSSDは別売りね)
まぁあくまで今日時点での為替レートでの話ではありますが、多少値動きしても安いことに変わりはないので、公式がいつまでセールをやっているか分かりませんが、一度チェックしてみることをおすすめします!
あと上記画像の通り、今回紹介したグレーカラーの他にシルバーカラーもあるので、好みの方を選んでいただければと思いますが、シルバーの方は本体に付属のケーブルが白で長く使ったら絶対に汚れるので、個人的にはケーブルが黒のグレーの方がおすすめです。(公式サイトで安いのはシルバーの方ですが)
そんなこんなで、2回に渡ってお届けしたSHARGE製品のレビューはいかがでしたでしょうか?
エンクロージャー以外にも素敵なガジェットを沢山出しているようなので、他のアイテムもチェックしてみると気に入るものがあるかもしれません。
Diskの記事をまだお読みでない方は是非こちらも読んでいただいて比較検討してみてくださいね。
当サイトではこういった様々なメーカーのガジェットやソフトのレビュー、使い方を多数掲載していますので、楽しんでいただけた方はサイトのブックマークやXのフォローをしていただけると励みになります。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
また次回もお楽しみにー!!












