そーれ!
(デデドン)

というわけで久しぶりのハード機レビュー!
今回は話題の中華メーカーMOOERのマルチエフェクター『GE200』のご紹介です!!
知人が使っているのを見て良いかもと思って購入してからなんと約1年…。
買いたてで試した時にプリセットの音が微妙すぎてそのまま放置していたんですが、前回の記事でも触れた外部IRでもかなり良くなるという話を聞いて、この度やっと日の目を見ることにw
改めて触ってみたらIR入れなくても普通に良い音だったんですけどね!ww
さっさと書けば良いものを長らく放置していた間にGE300やGE150なんて新製品が次々と発売されて、GE200はすっかりオワコンに…なんて思ったんですけど、MOOER的には用途に合わせて選んでね的な感じで、GE200がラインナップから消えることもなかったので、書くなら今や!ということで急いで書いていますw
気になっていた方は是非参考にしてみてください!
目次
外観と性能
MOOERの特徴はなんと言ってもこの薄さとサイズ!ギターのギグケースに普通に入ります!!(モノによりますが)
この中に55のアンプ、26のキャビ、そして151のエフェクターを搭載しているので、デカいエフェクターボードを持ち歩くことを考えると時代の進歩が半端ないです。
さらにはこのサイズと価格帯でカラー液晶搭載というのも、これまでになかったMOOERならではの特徴と言えます。
安価で小型なマルチと言えばなんとなくZOOMやBOSSのイメージがありますが、その中でも全く引けを取らないクオリティーになっているのではないでしょうか。
金属ボディーなので若干重みはありますが、ガッシリしているのは安心感がありますしね!
もちろん見た目のみならず使い勝手も良く考えられていて、説明書を読まずとも感覚でほとんど分かる作りになっているのは色々研究したんだと思います。
そもそもMOOERが最初に注目されたのってMicro PREAMPシリーズで、これもこのサイズ感でなかなかのクオリティーと話題になりました。
このGE200ではそのアンプシリーズがほぼ全て入ったマルチになっているので、それだけでもお買い得なことがお分かりいただけるかと思います。
使ってみた感想
見た目や性能の良さは文章でも簡単に伝わるものの、肝心の音はどうやねんって話なんですが、最初にも書いた通り
初見では微妙でした…。
こんなことを書くとMOOERさんに怒られそうですけど、そう思ったんだから仕方ないw
ただ誤解して欲しくないのは、プリセットの音が微妙だっただけで、自分で音作りをしたらちゃんと使い物になりました!
こういうのって結構ハードあるあるですよねw絶対ギタリストがプリセット作ってないでしょって思うんだけどww(小声)
ただYouTubeとかでレビューしてる人の音を聴くとプリセットでもそんなことないように聴こえたりするじゃないですか。
でもあれって実はちょっとズルくて、アンプとかスピーカーで鳴らしてる音をカメラのマイク等で拾って聴いているので、部屋鳴りとかアンプの特性なんかが付与されてしまっているんですよね。(ライン録りしている方もいますが)
だからあの印象で買って実際に目の前でアンプを鳴らしてみたり、ラインで聴いてみたりすると、結構微妙だったりしますw(あくまで個人の見解です)
あと、仕組みを理解していないとプリセットを使うにも正しく使えない可能性が高いので、これから購入する方はこれを覚えておいてください!
- 1~50はライン用 (アンプ&キャビシミュがON)
- 51~100はアンプのリターン用 (アンプシミュのみON)
- 101~150はマルチエフェクター用 (アンプ&キャビシミュがOFF)
プリセットを試すにしても上記が分かっていないとアンプに繋ぐ用のプリセットなのにラインで聴いて、めっちゃ微妙じゃん!なんて思いそうなので。
まぁそれを分かって使ってもプリセットの音は微妙なんですけどねw
クリーンは結構良いのがあるけど、歪みはダメ。だから最初からあまりプリセットに頼らず自分のギターに合わせて音を作り込むところから始めた方が良いと思います。
ちなみに音作りする時にはパソコンに繋いで、専用のドライバ上でやるとかなり手軽です。もちろん本体のみでも出来ますが、操作に慣れないうちは若干分かりづらいので。
また、パソコンに繋ぐことで冒頭にも書いた外部IRの読み込みも簡単にできるので、前回の記事と合わせて色々なIRも試してみるとより幅が広がると思います!
そんなMOOERのドライバを入れるための公式サイトですが、これが驚くことに検索しても全然出てきませんw
サイトもSSL化されてないし心配になりますが…
上記URLより飛べるので「SUPPORT」項目の「DOWNLOADS」よりGE200用のものを入れてください。
追加のアンプパックなんかもここから無料でダウンロードできますし、今後もそれが増えていきそうなのはめちゃくちゃ親切ですよね!
ドライバのダウンロード等に関しては下記記事にて詳しく書いたので、もしつまずいた方はご覧ください。
その他に微妙な点を先に伝えておくと…
内臓しているリズムマシン!
なぜこの機能を付けたのかと思うほど微妙というか、何に使うのって感じw
恐らくBOSSを意識してルーパー機能を若干推してる節があるので、それ用にってことかもしれませんが、ドラム音源がこれだけ溢れている現代で「おもちゃかな?」と思うような音で使いどころが分かりません…。
って軽くディスってますが、多分この機能はおまけレベルなので、気にしないで良いと思いますwハードのリズムマシンってどれもこんなもんですよね。
まぁ練習のテンション上げ用と思えば、無いよりは良いのかも!ちゃんとモードを変えられてメトロノームモードにも出来るのは気が利いてます。
あと、ここはアプデでなんとかして欲しいっていうのは、プリセットの順序の入れ替えとかコピーをできるようにして欲しいです!!(これはマジで切実)
プリセットが上下にしか行けない分、ライブ用に組むってなったら入れ替え必須だと思うんですけど、数値を見ながら別のプリセットナンバーに手動コピーするのがめっちゃめんどい…。
と、あんまり良くないことばかり書いてると買おうとしている人の購入意欲を削ぎそうなので、総合評価的に言うと、操作性と仕組みが凄く良く出来ていて、最初プリセットの行き来が上下しかないからライブとかで使うには踏み替えがイマイチかなと思ったんですが、3つ目のスイッチにエフェクトのON/OFFが入れられたり、ペダルに歪み量やボリュームをアサイン出来るので、クリーンからディストーション、そこからブーストしてソロに行って、クリーンに戻るというような操作も2プリセットの行き来だけで出来るので、全然問題ありません。
エフェクトを多用する人には向きませんが、そういう人は多分こういうのを買わないでしょうし、むしろシンプルで分かりやすく、そういうセットをいくつか組んでおけばこのコンパクトさで色んな曲に対応できそうなのはかなり良いなぁと。
しかもプリセットは微妙と言いましたが、音作りすれば普通に良い音なので!
それでいてこの値段ですよ?!安いんだから細かいことは言いっこなし!!(急に雑w)
音作りの方法
ではそんなGE200の使える音作りの方法を紹介していきましょう。
ライブ等で使う場合にはアンプに直列で繋いてマルチエフェクターとして使ったり、アンプシミュレートのみを生かしてリターンに繋いだり等々、用途は様々あると思いますが、今回は宅録においてのラインでの音作りにしています。

ご覧の通り大量にアンプが入っているのですが、個人的に扱いやすいなと思ったのは以下の8つです。
- J900 (Marshall JCM900モデリング)
- E650 CL (ENGL E650モデリング)
- POWERBELL DS (ENGL E645モデリング)
- MARKⅢ CL (MESA/BOOGIE MARKⅢモデリング)
- ROCK VE B ES (Orange Rockerverbモデリング)
- JET 100H OD (JetCity JCA100Hモデリング)
- CAROL CL (TwoRock Coralモデリング)
- HUGEN CL (Diezel Hagenモデリング)
他にも沢山入っているので、1つずつ試してもらうのも良いんですが、まずは上記アンプから当たりをつけてもらえるとギタリスト的にテンションが上がる扱いやすさがあると思います。
その他のアンプやキャビのモデリング一覧はこちらをご覧ください。
そんなわけでまずはアンプヘッドを選びましょう!するとそれに最適なキャビが自動で選ばれます。

※J900を選んだ時のキャビネットです。
このキャビの下にあるTUBEという項目は真空管の選択。
実際に真空管の比較ってしたことないんですけど、これが結構変わるので、帯域の出方を聴きながら好みのものを選ぶのがポイントです。

でもなんでこれがキャビの項目にあるのか謎ですよねwこういうとこがちょっと中国っぽいww
次に元から入っているキャビであればMIC項目にてマイクを選べるので、好みのものを選びます。

これもかなり種類があって、それぞれの特性を良く捉えている気がします。
その下にあるメーターはマイクとスピーカーとの位置と距離ですね。
ここもかなり音に影響するので、色々いじってみると面白いですが、デフォルトの設定が一番おいしい所が出ている感じがするので、よく分からない人はデフォでOKです!
ちなみに外部IRを読み込む場合にはキャビネットを選ぶところで一番下のEMPTYを選択した後、「+」を押してIRデータを追加します。

内臓のモデルも含めメーカーの全く違うヘッドとキャビを合わせるのも面白いですし、とりあえずセオリー通りアンプで基本の音を作って、そこにエフェクターで補正をしていくようなイメージで音を作るのが良いと思います。
そんな流れで僕が音作りをして弾いたものはこんな感じになりました。
※POWERBELL DSアンプにOwnHammerのMESA IRキャビです。
この感じなら全然使えますよね!!(例によって外部EQやコンプ等何もかけていません)
ハードの特徴でもある音の分離感と歪みの自然さもあるし、反応も早いので普通に練習するのにもテンションが上がって良いです!
最近のハード機は大体そうですけど、ステレオミニのイヤホンアウトにAUX INが付いているので、これ一台で練習が出来るのがほんと便利ですよね〜。
歪み以外にもクリーン系(アンプ名の末尾がCLのもの)はデフォルトの設定でかなり良い感じですし、ちょっと工夫は必要ですけどアコースティックシミュレーターも良く出来ていると思ったので、試してみてください。
さいごに
そんな話題のMOOER GE200、これが10万とかするなら悩みますが、4万円しないですからね!
利便性を考えたらめちゃくちゃコスパ高いです!!

ちなみに宅録でしか使わないなら最近発売されたGE150が良いかもしれません。
試してはないですけど入っているアンプやエフェクトの数も一緒だから、多分音も一緒なので。
それでいきなり半額になっちゃうんだからw

エフェクトを多用するし、ライブでバリバリ使いたい人はGE300ですかね。

でもここまでくるとちょっと高いので、ここまで出せるんだったらHelix LTとかも候補に上がってきちゃうかもかな~。

GE300のトーンキャプチャー機能は新しいし、めっちゃ面白いですけどね!
気になっていた方はこんな意見も参考にして、是非ご検討いただければと思います!!